H&Mグループは11月8日、「COS(コス)」の日本1号店を東京・青山にオープンした(東京都港区南青山4-21-26)。みゆき通り沿いにあるレンガ造りのショップの前には、小雨が降る中、朝9時30分から行列ができ始め、11時の時点で33人、開店時の12時には87人が行列した。モノトーン系のモードファッションをまとったスタイルが多く、ざっと見たところでは、20〜65歳まで、平均年齢は36歳前後、男女比は1対3となっていた。
先頭に並んだのは、中目黒在住で、都内のIT会社勤務の姉(43歳)と、物流・貿易会社勤務の妹(38歳)の姉妹だった。
WWD:「コス」のオープンをどこで知った?
妹:「WWDジャパン」のウェブサイトで発見した。4年前にパリで「コス」に訪れてからファンになった。ミラノ在住で、ニットブランド「イリアンローブ」と「アイエル バイ サオリコマツ」の海外向けエージェント兼プレスの次女から教えてもらったのがきっかけだ。
姉:「コス」の大ファンで、今日もコートとバッグ、アクセサリーを身に着けてきた。日本にオープンしてくれることはとても嬉しいし、いつでも買いに来られるようになったからありがたいけれど、みんなには内緒にしておきたい感じもするから、ちょっと複雑な気持ちがする。
WWD:「コス」のどこが好き?
姉:「コス」を着ていると、9000円のアイテムが「3万円ぐらいに見える!」と言われるなど、高そうに見えるし、デザインもきちんとしている。私は"なんちゃってバブル"の世代で、雑誌も読んでいる世代が満足できる服で、年齢もごまかせる、とてもいいブランドだと思う。
妹:特にシャツが好き。気が利いたところにプリーツが入っていたり、襟の形もステキだし、サイズ感や生地などもいい。
姉:ラインもクリーンだし、海外に行くときには必ず「コス」がどこにあるかチェックをして買い物をしてきた。最近ではミラノで500ユーロ分ぐらい買ってきた。
WWD:今日は何時から並んだ?
妹:9時30分ごろから。
姉:営業時間が11時からになっていたので、11時のオープンだと思っていたら、3分前になって、今日は12時オープンだと言われてガックリした。だけど、本国から来ているスタッフの方や、こうやって「WWDジャパン」の方とも話せたので、楽しく待っていられた。
妹:スタッフの方々もアントワープ系のようなスタイルの方がいて、ああ、ブランドらしいな、と納得した。
WWD:今日の予算は?
姉:海外で今シーズンものも買ってきてしまったし、いつでも買いにこられるから、それほどたくさんは買わないと思う。だけど、お店に入るとアドレナリンが出てしまうから、どうなるかわからない(笑)。
1号店出店に合わせて拠点のロンドンから来日したマリー・ホンダ(Mary Honda)=「コス」マネジング・ディレクターは「エレガントなブティックやレストランが並ぶ青山の路面は、理想的な立地だ。デザインチームもインスピレーションを得てきた場所であり、出店できてとても嬉しい。クオリティーの高い商品をアフォーダブル(手が届く手ごろ)な価格で提供するのがわれわれの強み。商品だけでなく、内装もサービスも高いクオリティーで提供し、このエリアを代表する店になりたい」と話す。元々の建築を生かして店舗デザインすることをモットーとしており、「この店は窓が大きくて数も多く、ユニークな表現ができた。明るい光が入ってくる点も気に入っている」と話す。店舗は地下1階がメンズ、1階、中2階、2階がウィメンズで、売り場面積は約310平方メートルとなっている。