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新生「マリンピア神戸」売上高の中期目標300億円 景勝地の優位性を生かす

三井不動産は22日、建て替え開業を26日に控える「三井アウトレットパーク マリンピア神戸」を関係者に公開した。2023年1月に閉館し、全面的な建て替え工事を進めていた。店舗面積や店舗数などをスケールアップするとともに、瀬戸内海の海辺の立地を生かしたラグーン(人工海水池)を整備し、カヤックなどの水上アクティビティー、ビーチでのバーベキューが楽しめるようにした。リゾートアウトレットとして広域から集客を狙う。

瀬戸内海と淡路島、明石海峡大橋を間近に臨む海辺に立地する。幹線道路や駅からも近く、観光ルートの動線上にあるため、旅行のついでの集客も見込める。店舗面積は約3万2000平方メートル(建て替え前は約2万3000平方メートル)、店舗数は145店舗(同130店舗)に拡大した。

ユナイテッドアローズ、ビームス、ベイクルーズ、アーバンリサーチなどのセレクトショップ、ナイキ、アディダス、アシックス、プーマなどのスポーツブランドが充実している。2層の大型店のモンベルは、ラグーンでカヤックのイベントを定期的に催す。

22日に記者会見した三井不動産の常務執行役員の若林瑞穂氏は「アウトレットモールは店舗の顔ぶれだけでなく、買い物以外の体験価値が求められている」と話した。景勝地の優位性を生かしたアクティビティーを充実させることで、ファミリーで長く滞在できる施設を目指す。

もう一つ、建て替え前との大きな違いは、建物の屋内に店舗を入れたことだ。建て替え前は屋外の店舗が多かった。アウトレットモールで主流の屋外の店舗は開放感があるが、天候に左右されやすい側面がある。若林氏は「(建て替え前は)海辺のため、雨だけでなく強風や強い日差しに悩まされていた」と説明する。海辺の借景を生かしたラグーンや広場、テラスなど屋外施設を充実しつつ、ショッピングに関しては快適な屋内の環境を提供する。

テナントからの期待も高い。「ドットエスティ」を出店したアダストリアの新井和路部長は「リゾート型のアウトレットモールはニュース性がある。関西広域からの集客が期待できる」、「ロペピクニック/ビス」のジュンの藤原旬児副部長も「淡路島など観光で盛り上がっているエリアであり、幅広い層が集まる」と予想する。

売上高は当面270億円、中期的には300億円を見込む。建て替え前は約170億円だったため、大幅な増収計画となる。年間の入館者目標は買い物客の700万人をベースにしながら、レジャー目的の人も含めて1000万人を見込む。

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