ビューティ
特集 化粧品専門店の勝ち筋と未来 第4回 / 全7回

「メーカー依存からの脱却」でくわこやの化粧品専門店「パルファン」が絶好調 2期連続で過去最高益を更新

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愛知を中心とした東海エリアに「パルファン(PARFUM)」を21店舗展開するくわこやが絶好調だ。2024年9月期は、売上高が前年同期比16%増の77億円、営業利益が同2.7倍の3億7000万円を記録し、2期連続で過去最高を更新した。来期は売上高80億円を狙い、5年以内に売上高100億円の大台を目指す構えだ。コロナ禍を経て、接客・カウンセリング力を武器にした成長は勢いを増している。(この記事は「WWDJAPAN」2024年11月25日号付録「WWDBEAUTY」からの抜粋です)

COMPANY :
くわこや

SHOP :
PARFUM

愛知県西尾市

PROFILE: 野村和弘/くわこや社長

野村和弘/くわこや社長
PROFILE: (のむら・かずひろ)1971年生まれ。明治大学商学部を卒業後、大手総合小売店に入社。小売店経営のノウハウを学び、94年にくわこやに入社。同社にもともとあった接客に対する理念を「売り込まない接客」や「巻き込む接客」といった形で言語化し、店舗に定着させていった。その結果、売上高2億円(1994年9月度実績)だったくわこやを30年間で売上高77億3千万円(2024年9月期実績)と38倍以上に成長させた COMPANY INFORMATION:設立:1972年/沿革:昭和初期に西尾市で小物問屋として創業。55年に化粧品販売を開始し、72年に法人設立/店舗:愛知(名古屋・三河・尾張)・岐阜・静岡・三重に21店舗/主な取り扱いブランド:「シセイドウ(SHISEIDO)」「アルビオン(ALBION)」「クレ・ド・ポー ボーテ(CLE DE PEAU BEAUTE)」「コスメデコルテ(DECORTE)」「カネボウ(KANEBO)」「フラルネ(FLARUNE)」「ポーラ(POLA)」「オルビス(ORBIS)」「ファンケル(FANCL)」「アディクション(ADDICTION)」「ジルスチュアート ビューティ(JILL STUART BEAUTY)」など

メーカー依存からの脱却で
2期連続で過去最高益を更新

好業績の背景には、「メーカー依存からの脱却」にある。店頭に立つスタッフは、メーカー主催の勉強会を受けて、商品の知識やタッチアップ、カウンセリング力を身につける。しかし、コロナ禍で勉強会は一時休止を余儀なくされ、その後もリモート形式が中心となった。こうした状況下で、同社はメーカー主導でなく、自前での教育体制を構築。部長らが講師を務め、対面形式の社内勉強会を実施した。顧客の前に立つその日まで、サービスの質を高める努力を続けた。再び対面の機会が戻ると、顧客は「期待を超える」カウンセリングの質に驚かされることとなった。スタッフの高いスキルは、厳しい時期の社内教育が功を奏しており、競争優位性が一段と際立った。野村和弘社長は「百貨店に行かなくても満足できる接客が実現できている」と胸を張る。

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