旭川市の商業中心地に拠点を構える「くどう」が、今年創業70周年を迎えた。地域密着型の経営を基本としながら、変化する市況を冷静に見極め、出店と撤退を繰り返しながら店舗網の構築に注力してきた。コロナ禍においても攻めの姿勢は崩さず、2021年6月に念願だった札幌の地で、イオンモール札幌平岡店に出店。同年10月には、北海道初となるコーセー(KOSE)のコスメショップ「コスメテリア(COSMETERIA)」をコスメ910イオンモール旭川駅前店に隣接する形で出店し、20代を中心に若年層との新しい出会いを創出している。さらに旭川初出店となる「カネボウ(KANEBO)」や「オルビス(ORBIS)」「ポーラ(POLA)」の誘致などで売り場はより活気づき、22年にはコロナ前を上回る業績まで回復。昨年は過去最高益をたたき出し、アルビオン(ALBION)とコーセーがそれぞれ億ショップへと成長する見通しだ。4代目の工藤貴弘社長は「コロナは追い風にもなった。筋肉質な経営だからこそ功を奏した」と話す。(この記事は「WWDJAPAN」2024年11月25日号付録「WWDBEAUTY」からの抜粋です)
COMPANY :
くどう
SHOP :
COSME910
北海道旭川市
PROFILE: 工藤貴弘/くどう社長 兼 薬剤師
“心に触れる”活動で
遠方から足を運ぶファンも多数
旭川にはかつて、丸井今井(2009年閉店)や西武百貨店(16年閉店)、マルカツデパート(22年閉店)の3軒の百貨店が存在していたがその姿は全て消え、商圏の様相は大きく変わった。その空白を埋める形で化粧品専門店が受け皿となっていたが、同じくして化粧品専門店も大幅に減少。その中でくどうは「百貨店の役割を引き継ぐ形で、地域の人々に寄り添いながら進化してきた」。
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