ビューティ

米国でも勢い増すKビューティ 「ティルティル」「バイオダンス」のNY初ポップアップに行列

日本で人気を博している韓国コスメブランドが、米ニューヨークでも旋風を巻き起こしている。韓国発コスメブランドの「ティルティル(TIRTIR)」と「バイオダンス(BIODANCE)」はこのほど、ニューヨーク初のポップアップショップを開催し、会場には人種や年齢、性別を超えた多くの来場者が訪れた。

「ティルティル」は10日間にわたり、観光客で賑わうマンハッタン区ソーホーの一角でポップアップを開催した。会場の周辺には入場を待つ行列が続き、絶大な人気をうかがわせた。ブランドを代表するクッションファンデーション“マスク フィット レッド クッション” (全40色、各25ドル=約3850円)の赤を基調とした会場内には、“ウォータリズム グロウ ティント”(全9色、各15ドル=約2310円)、“ウォータリズム グロウ メルティング バーム” (全9色、各15ドル=約2310円)などのリップアイテムから、“ミルクスキントナー” (150mL、25ドル=約3850円)、“セラミック ミルク アンプル” (30mL、20ドル=約3080円)などのスキンケア商品が並び、Kビューティならではの魅力を訴求した。1日あたりの来場数は平均1500人、売り上げは平均5万ドル(約770万円)を上回ったという。

日本でも人気の“マスク フィット レッド クッション”は当初3色展開だったものの、グローバル進出の過程で米国人インフルエンサーから「多様な肌色に対応していない」と批判されたことを受け、わずか数カ月で40色まで展開シェードを増やした経緯がある(日本では現在30色展開)。同イベントでは、各20色を展開する “マスク フィット オール カバー クッション” (各25ドル=約3850円)と“マスク フィット オーラ クッション” (各25ドル)も含め、さまざまな肌のトーンを持った来場者が思い思いに商品を試していた。PR担当者はポップアップ開催を終え、「Kビューティの人気やクッションファンデーションの需要の高さを感じた」とコメントした。

「ティルティル」は今年7月にロサンゼルスで開催された韓国カルチャーフェスティバルのKCONにも出展しており、12月にはマイアミでもポップアップ開催を予定。すでに自社ECもスタートしており、米国での展開を本格化している。

「バイオダンス」には3日間で5000人来場

また、同じく韓国発コスメブランドの「バイオダンス(BIODANCE)」も米国初のポップアップイベント“SLUMBER PARTY(パジャマパーティー)”をソーホーで開催した。その注目度の高さから、開場4時間前から行列ができ、3日間で延べ約5000人が来場した。

34gの美容成分をそのまま固めて作ったという真っ白なハイドロゲルマスクは、TikTokで“消えるパック”として話題となり、同ブランドの人気の火付け役となった。ピンクの“バイオ コラーゲン リアル ディープ マスク”とブルーの“ハイドロ セラノール リアル ディープ マスク”の2種展開で、装着3時間後に透明に変わるのが特徴だ。ポップアップでは新商品の“ゲル トナー パッド”も登場し、全商品をディスカウント価格で販売した。当日は来場者に向け、無料のサンプルを提供し、一人一人の肌タイプに合わせたスキンケア方法や商品を説明。来場者は自身の肌悩みや商品について質問しながら、フォトブースやプレゼントが当たるルーレットイベントなども楽しんだ。

PR担当者はポップアップの開催について、「米国初の試みでどれくらいの人が来場するかと不安もあったが、3日間連続で来場してくれるお客さまも見られるなどアメリカでの人気と認知度を実感できた。インスタグラムのフォロワーも4〜5%増加し、米国市場でのさらなる成長の兆しが見ることができた」と手応えを語った。

同ブランドは約1年前からすでに米国のアマゾン(AMAZON)で販売を開始していたが、10月に米国向け公式サイトを立ち上げ、このほどコストコ(COSTCO)でも販売を開始した。現在アマゾンではブラックフライデー、サイバーマンデーセールを実施中で、米国進出に注力している。

SNSですでにコアなファンを持つ韓国コスメブランドは、ポップアップでの集客力もすさまじく、高機能な商品力と低価格を強みにコアなファンを増やしている。Kビューティは大手化粧品小売のセフォラ(SEPHORA)やアルタビューティ(ULTA BEAUTY)でも着々と棚を広げており、今後も米国上陸が続きそうだ。

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