ビューティ賢者が
最新の業界ニュースを斬る
ビューティ・インサイトは、「WWDJAPAN.com」のニュースを起点に識者が業界の展望を語る。今週は、老舗ブランドの取り組みと通ずる「ウカ」のリジェネラティブ グッドなモノづくりの話。(この記事は「WWDJAPAN」2024年11月25日号からの抜粋です)
PROFILE: 渡邉弘幸/ウカ代表取締役CEO
【賢者が選んだ注目ニュース】
「フェンディ」創業家の姉妹がオーガニック農場を開いたきっかけと、ウカが沖縄県の石垣島で取り組んでいるプロジェクトのきっかけがとても似ていて、興味を引かれた。フェンディ創業家の孫であり、現在は自身のブランド「カルミナ・カンプス」を率いるイラリア・ヴェントゥーリーニ・フェンディ=デザイナー兼最高経営責任者は、2004年にのちに農場を開くこととなる土地を訪れた際に「運命を感じた」と話している。僕もまさに石垣島の土地に運命を感じたのだった。
「ウカ」が所有するその土地は、元々は植物園だった。23年に発売した「ヘナ シリーズ」の原料の生産をお願いしているヘナ農家の方が、後継者がおらず売りに出されていることを教えてくれたのだった。そこはまるでユートピアのような美しい土地だった。トータルビューティカンパニーとして、ダメージを受けた髪と心を癒やすトリートメント施設が作れたら最高だとひらめいたのだった。
「ウカ」は初代が理容室として創業して77年が経つ。2代目が美容に力を入れ、3代目であり現会長でネイリストの渡邊季穂がネイルを展開し、エステ・ヘッドスパ・アイラッシュを取り入れ、トータルビューティカンパニーとしてあゆみを進めている最中だ。外面だけでなく内面の土台から整え、癒やす。そんなアプローチはきっと歴史がある「ウカ」だからこそできると信じている。
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