ビューティ

「なんて美しい赤なんだろう」 サバトが手掛けた赤リップを「グッチ  ビューティ」メイクアップアーティストが語る

PROFILE: トーマス・デ・クレイヴァ/「グッチ

トーマス・デ・クレイヴァ/「グッチ
PROFILE: オーストラリアで生まれ、ロンドンを拠点に活動する。独学でメイクアップアーティストとなり、2000年代初頭のレイブシーンで技術を磨いた。クラシカルな美しさと若者のサブカルチャーを融合したアプローチを得意とする。19年5月から現職

グッチ ビューティ(GUCCI BEAUTY)」のトーマス・デ・クレイヴァ(Thomas De Kluyver)グローバル メイクアップ アーティストは、「グッチ(GUCCI)」のビジョンを商品に落とし込み、多様な自己表現を後押しする。革新性と表現するブランドのメッセージや、サバト・デ・サルノ(Sabato De Sarno)「グッチ」クリエイティブ・ディレクターが手掛けた赤リップ“ロッソ アンコーラ”の魅力などについて話を聞いた。
 
 
WWD:「グッチ ビューティ」の核となるコンセプトは?

トーマス・デ・クレイヴァ「グッチ ビューティ」グローバル メイクアップ アーティスト(以下、デ・クレイヴァ)」:革新性こそがブランドのメッセージ。処方や色味は独自性にあふれており、ファンデーションはカバー力が高いのものでも本物の肌のようなフィニッシュで見せ、重すぎたり厚くなったりしない。また、多用途で使える商品が多いことも特徴だ。例えば、リップスティックはチークとしても使え、チークの“グッチ ブラッシュ ドゥ ボーテ チーク アンド アイ”はアイシャドウとしても楽しめる。顔全体に使えるフェイスグロスやマルチユースバームもある。そして、自己表現を大切にし、メイクアップを通じて本当の自分でいられることもテーマに掲げている。

 
WWD:シグネチャーカラーの深いレッドのリップ“グッチ ロッソ アンコーラ”はどんな色か。

デ・クレイヴァ:「グッチ」のクリエイティブ・ディレクターであるサバト・デ・サルノ氏が手掛けた最初のカラーで、ザ・サヴォイ ホテルのエレベーターからインスピレーションを得ている。このホテルはかつて創設者のグッチオ・グッチ(Guccio Gucci)が働いていた場所だ。初めて見た時、「なんて美しい赤なんだろう」と思ったのを覚えている。23年9月のサバト氏のデビューショーで使ったときのことはずっと忘れられない。
 
この赤はさまざまな肌色に似合い、濃い肌色や白い肌色にも映える。汎用性があり、柔らかい印象にも大胆なルックにも対応できる。どんな肌色にもどんなシチュエーションでもマッチする完璧な色だ。

 
WWD:日本人が“グッチ ロッソ アンコーラ”をより楽しむ方法は?

デ・クレイヴァ:柔らかく仕上げる方法を試してほしい。例えば、唇の中心から染めるように指でぼかして使うと、ソフトで美しい仕上がりになる。もちろんスティックから直接塗って、より強く大胆なルックにすることもできる。また、単独で使っても十分存在感があるので、ナチュラルなメイクと合わせるのも素敵だ。ほかにも異なるチークカラーや新しいハイライターと組み合わせることで、さらに多様な表現が可能になる。
 
WWD:他のリップスティックの魅力は?


デ・クレイヴァ:さまざまなテクスチャーと色展開があり、全ての肌色や個性に合うような色をそろえている。特にお気に入りなのはマットリップ。マットリップは乾燥しがちなものが多いが、「グッチ ビューティ」のものは非常に柔らかく滑らかで、持続力もある。パープルを含んだローズ系の“ヴァレリア ローズ”と赤みのあるオレンジ“ルーシー ダーク オレンジ”はみなさんに気に入ってもらえるだろう。また、光沢感のある“グッチ ルージュ ドゥ ボーテ ブリアン”も好みだ。自然な輝きを与えてくれる質感が魅力的だ。

 
WWD:新商品“グッチ グロウ ハイライター”の特徴は?

デ・クレイヴァ:クリーミーでありながらパウダリーという革新的な処方だ。軽い一塗りで自然な輝きを出すこともでき、重ねて使えばより強い輝きを楽しめる。顔だけでなく体にも使えるので汎用性が高い。色もユニークで、一見濃いように感じるライラックも実際につけると自然で美しい仕上がりになる。アイシャドウの上に重ねると、3D効果が得られるのも魅力だ。

 
WWD:美容業界のトレンドをどう見ている?

デ・クレイヴァ:以前よりも消費者の美容に関する知識が豊富になり、商品に深い関心を持っている。そのため最高品質を求める傾向が強まった。「グッチ ビューティ」では、そのような期待に応えるため、常にハイレベルな商品づくりを目指している。特に日本の人々は非常にクリエイティブで、メイクやスタイルを実験的に楽しむ傾向がある。渋谷や原宿のストリートでは、個性豊かなスタイルを多く目にする。私にとって特別な場所でもある日本で「グッチ ビューティ」を展開できることをとてもうれしく思う。
 

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