「サンローラン(SAINT LAURENT)」の着想源は、今季もロンドンのストリートのようで、1960年代に "スウィンギング・ロンドン"の中心地となったカーナビーストリートに集う若者のスタイルをエディ・スリマン流に昇華した。
先シーズンのテーラードジャケットに変わり、今季は水平なショルダーラインのマスキュリンなコートが豊作。ウール、ツイード、レザー、ファーなどのさまざまな素材で仕立てたチェスターやトレンチコートを提案した。そのほか、フェミニンなケープコートも種類豊富に用意。誰でも自分好みのアウターが見つかるバリエーションと言えるだろう。
そんなアウター群に合わせるのは、スパンコールやビジュー、メタリック素材をふんだんに使ったギラギラと輝くドレスやトップス&ミニスカート。相変わらずウエストラインは高めで、丈もかなり短めだ。ボウや大きなボタン、タータン、大きなドット柄で60'sの英国ムードを表現したルックもある。足元は、低めのチャンキーヒールのパンプスやロングブーツを合わせた。
エディは、今季も自身の好むシャープでロックなスタイルを突き詰めていて、確かにシーズン毎の変化は乏しい。ただ、その一方で、シャープなアウター群やグリッターアイテムに見られる"わかりやすさ"は、引き続きマス・マーケットに絶大な影響を与えそうだ。
【サンローラン 2014-15年秋冬コレクション 全ルック】