「モトナリ オノ(MOTONARI ONO)」は、60'sのスウィンギング・ロンドンをテーマに、彼なりの"モードの夜明け"を示した。ストリートを意識した細いランウェイには、シャツスタイルに古着のモッズコートをさらりと羽織ったモデルたちが登場。これまでは、ボリュームのあるレースやフリルを使ったドレススタイルを多く打ち出してきたが、今季はカジュアルさをプラスし、より"身近、リアル"な提案に。「作品として作っていたものを、今季はアイテムの着回しなども多少意識した」と小野デザイナーも話すように、外国人モデルを止め、日本人モデルで統一するなど、テーマに合わせてコレクション自体の演出をがらりと変えている。が、ブラウスの裾や大ぶりなカラーと、随所に得意とするレースやフリル、リボンをプラスすることで"らしさ"もしっかりアピール。幾何学模様、グレンチェックやタッターソールチェックで文化的な革命が起こった時代を表現した。また、"ミニ"をキーワードにしたショート丈のモッズコートやバストまで大胆にカットしたウールコートのほか、異素材をミックスしたトレンド感漂うブルゾンなど、種類豊富に打ち出した。ベージュやネイビーをカラーパレットにしたり、レースやリボンを施したオリジナルシューズを足元に合わせることで、どのスタイルも女性らしく、上品に仕上げた。