ビューティ
連載 ベスコス歴代名鑑 第12回

「シセイドウ」の免疫系美容液“アルティミューン”は全人類の肌をケア 国際評価は高まるばかり


2009年から続く「WWDBEAUTY」のベストコスメ特集では、バイヤーのアンケートをもとに本当に売れた商品を表彰する。「ベストコスメ歴代名鑑」では、15年以上続く本特集の中でも常にランキングに入賞している“傑作”をピックアップ。時代を超えて愛される理由や商品の魅力について、美容ジャーナリストの加藤智一が深掘りする。今回は「シセイドウ(SHISEIDO)」の “アルティミューン パワライジング コンセントレート Ⅲn”にフォーカス。

「シセイドウ」の美容液“アルティミューン”は、肌にも“免疫力の司令塔”であるランゲルハンス細胞が存在することに着目して開発された美容液だ。初代が発売されたのは2014年。20年以上にもわたって研究してきた資生堂の免疫研究の成果が生かされており、当時、「肌免疫」に着目した視点は革新的と評価された。また、「シセイドウ」の自信を体現した真紅のパッケージのインパクトなども相まって、発売するやいなや話題を席巻。一般的には先進的なアプローチを打ち出すほど、ものめずらしさから発売当初は苦戦を強いられることが多いが、“アルティミューン”は鮮やかなスタートダッシュを記録。勢いそのままにその年のベストコスメアワードを総なめにした。

その後、2代目は免疫とストレスの関係性に着目、3代目は血流から免疫に働きかけるなどとアップグレードし、23年10月に発売された4代目では睡眠と体内リズムをケアすることで、肌リズムを整えて肌免疫を回復させるアプローチを導入。テクスチャ―についても滑らかさや肌なじみのよさを追求して、さらなる高みへと進化させている。

その間、“アルティミューン”は国内のみならず、海外でも高い評価を獲得。数々のアワードを獲得し、世界でも権威のある賞として知られている「マリ・クレール」の最優秀化粧品賞「プリ・デクセランス」も受賞。これまでのアワード累計数は計252冠にも及ぶ。

そんな世界中から熱い支持を集める理由は、ほかの美容液には無い、唯一無二の肌効果にある。ユーザー評価で最も多いのは「肌のゆらぎが落ち着いた」という声。季節の変わり目や体調により変化してしまう肌状態が、“肌免疫ケア”を施すことで安定したと実感するユーザーが極めて多く、「調子のいい状態がずっと続くから手放せない」と称賛。また、肌免疫というワードは年齢・人種・性別などに関わらず、全ての人に届くことから、21年には“黒アルティミューン”という異名をとる男性の皮膚生理に寄り添ったタイプを発売。国内はもちろん、欧米や中国など88の国と地域で発売されており、グローバルでのブランド認知も広げている。

かくして“アルティミューン”が目指すのは、肌悩みに対処するよりも、肌の底力をあげること。肌に秘められた力を信じて引き出すことである。それは「シセイドウ」が掲げるミッションにも通じる。それゆえ“アルティミューン”はブランドのアイコニックな存在であり続けるのだ。

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