ショー会場に蛍光灯とアート作品を飾り、さながら現代アートのギャラリーのような空間を用意。アーティな雰囲気の中で見せたのは、女性の顔を全面にプリントし、さらにその上から抽象的な柄をのせたドレスやコート、アブストラクトなフラワーモチーフをのせたスウェットやチェスターフィールドコートなど。モデルたちは、大音量のビョークとレディオヘッドのオリジナルリミックスにあわせて闊歩する。
コレクションの出発点は、ビョーク、レディオヘッド、ゲルハルト・リヒターなど、デザイナーのマッシモ・ジョルジェッティが好きなものたち。バックステージにはそれらのイメージをコラージュしたボードがあり、そのイメージを重ねた服が並ぶ。たとえば、ゲルハルト・リヒターの作品からアイデアを広げた柄や、レディオヘッドのアルバム「アムニージアック」のジャケットの構図を模した切り替えなど。さらに、今シーズンは写真家のダリオ・カテラニとアーティストのルカ・デ・ガエタノとコラボ。女性の顔を写したカテラニの写真はプリントや織りに、ガエタノの色彩とテンペラ画の手法は、顔料プリントで表現された。
「エムエスジーエム」もまたミラノのトレンドスタイルである、ミリタリーテイストのビッグボリュームのアウターと膝丈スカートの合わせをメインに提案。ただし、アウターのサイズはやや小さめに、スカート丈は、ほかに比べて短く、より"着やすい"服が並ぶ。得意とするアイキャッチな柄は、アーティな写真やペイントにシフト。また今シーズンは、キャメルに染めたチェスターコートなど、エレガントウエアも充実。振り幅が広がった印象だ。
【エムエスジーエム?2014-15年秋冬コレクション 全ルック】
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