「拡大、誇張、歪曲」が今シーズンの「マルニ」のテーマ。前シーズンに披露したスポーティな空気感に機能性、フォークロア的な要素も加わった。ファーストルックはネオプレンのトップスとプリーツスカート、パンツのレイヤード。えりと脇にアクセント的に入っている、さし色の赤がスポーティな印象を醸し出している。一方では、メタルにビジューを施したネックレスで華やかさをプラス。ネオプレンは"誇張""拡張"の表現としてコートやドレスにも使われ、ペプラム、フリル、ポケットなどのディテールで立体感を表現した。コクーンスタイルやオーバーサイズのコートなどトレンドアイテムも豊富だ。
その後に登場するプリントドレスはドイツ人画家のマグナス・プレッセンにインスピレーションを得たもの。後半はストライプのファーコートが登場。カラフルに染め上げ、まるで手描きのようにファーをつなぎ合わせる技術の高さは、ファーを得意とする「マルニ」ならでは。色の組み合わせが印象的なオーバーサイズのスポーツウエア的セットアップも新鮮。ラストはフェルトにフェザーをあしらったコートやボトムスでさらに誇張されたスタイルを披露。かわいらしく女性らしい「マルニ」らしさに、力強さが加わったコレクションだった。
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