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特集 メンズリアルトレンド2025年春夏 第2回 / 全6回

メンズ32ブランドの「酷暑はこう乗り切る」 2025年春夏の傾向【前編】

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メンズ32ブランドの「酷暑はこう乗り切る」 2025年春夏の傾向【前編】

アパレル企業や大手セレクトを中心に、「長い夏を見越した打ち出し」「猛暑を想定した着こなしの提案」というテーマで、一押しのスタイルを聞いた。カジュアルからドレスまで32ブランドの酷暑対策は、天然素材やドライタッチの機能素材を用いた提案だったり、清涼感のあるムードを盛り込んだりと、ブランドよってさまざまな提案が見られた。(この記事は「WWDJAPAN」2024年12月16日号からの抜粋です)

アダム エ ロペ(ADAM ET ROPE)

大人が忘れてしまうマインドを呼び覚ます

今季のテーマは“マイ イノセンス”。1990年代のストリートカルチャーに着想し、“ワーク” “ミリタリー” “アイビー”をブランドなりに再解釈した。ダック素材のショップコートやダブルニーのパンツなど、無骨なアイテムを数多くそろえた。昨年好調だった化繊素材のセットアップやシャツアイテムは型数を増やして継続。

麻布テーラー(AZABU TAILOR)

フォーマルに軽やかさと快適性を

“スタイル&プレー”をシーズンテーマに、フォーマルながら軽やかに仕立てた大人のスーツスタイルを提案する。ライトグレーやベージュカラーの比率が高かった2024-25年秋冬に対して、今季はライトブルーやネイビーに注目。吸湿速乾性や防汚性に優れたウールや、風通しのいいリネンなどの天然素材の質にこだわり、酷暑でも快適かつ上品に。

ビームス プラス(BEAMS PLUS)

暑い夏でも目で見て楽しくエネルギッシュに

今シーズンのテーマは“旅”。普遍的なメンズウエアをベースに、異国情緒溢れる鮮やかな色柄使いを軽快に表現した。生産背景にこだわった薄手のリネン素材をトップスやパンツに多用し、「エプソン(EPSON)」のインクジェットプリンターを用いた薄手のプリント柄アイテムは、重厚な見た目に対して着心地は軽やか。酷暑でもスタイルを楽しむ。

ビームス(BEAMS)

重めの色味に機能素材で涼しさを演出

今季は“路地裏”をテーマに、短丈のアイテムをレイヤードで楽しむスタイルを中心に提案。春夏にしては重めのフェードカラーとブラックを基調にする分、スポーティーな化繊素材で軽さと清涼感を演出する。サイズ感は前季に比べて全体的にややコンパクトに。速乾性の機能素材ウエアを取りそろえ、暑い夏を見据える。

ブルックス ブラザーズ(BROOKS BROTHERS)

ヨットの旅が結ぶマリンとリゾートスタイル

世界的なヨットレース「ニューポート バミューダ レース(NEWPORT BERMUDA RACE)」のムードを、持ち前のトラッドなスタイルになじませる。初夏のコレクションでは、ニューポートの海岸を意識したマリンルックやボートの旅路を連想させるグラフィックが登場。真夏のスタイルは、バミューダ諸島を意識したリゾートスタイルが中心に。リネンアイテムで涼しさを演出する。

シテン(CITEN)

究極の普段着という「視点」で涼しさを表現

昨年好調だったシアー感のあるシャツは、今季もカラーバリエーションを増やして継続する。ブランド定番のボーダーシャツを合わせて、さりげないレイヤードを楽しむ提案。薄手で柔らかくはきやすいデニムも、暑い夏にピッタリのアイテムだ。“究極の普段着”を目指す同ブランドらしく、今季もベーシックにひねりを効かせたスタイルを打ち出す。

「シティ アンビエント プロダクツ(CITY AMBIENT PRODUCTS)」

環境音のように寄り添うスタイルの提案

シップス(SHIPS)が「ファッションを愛する全ての人に向けたニュースタンダード」を掲げて2024-25年秋冬にスタート。若年層世代に向けて、音楽やアートなどのカルチャー要素を盛り込みつつ、スタンダードなストリートウエアを提案する。今季の軽量素材やシアー感、ドレープの効いたディテールは、シーズンテーマ“フラクチュエーション(揺らぎ)”から。

ドレステリア(DRESSTERIOR)

クラシックスタイルで見据える「今」の夏

今季のキーアイテムは、ジャケットとカットソー。昨年好調だったシアサッカーやクールドッツ、薄手で機能的なジャケットやパンツ、透かし柄編みのニット羽織りもの、速乾性がある半袖カットソーは、バリエーションを増やして継続。さまざまなエッセンスをミックスし、「今らしい」スタイルを提示する同ブランドらしい姿勢を暑い夏も貫く。

エディフィス(EDIFICE)

南仏の風を感じる天然素材中心のスタイル

今季のテーマは“ボヤージュ”。同ブランドの定番色であるホワイト、ブラック、ネイビーに、カラフルでエネルギッシュな差し色となるアイテムを多く用意した。また、リネン、コットン、ウールなどの天然素材への回帰も顕著に。シアー素材のシャツや透かし編みなど、クラフト感のあるアイテムで清涼感とトレンド感を意識する。

エストネーション(ESTNATION)

“アブストラクト”を体現するスタイルを提案

“アブストラクト(抽象)”をイメージしたアイテムを各ジャンルで用意。シルクやリネンなどの天然素材のシャツやジャケット、カットソーのほか、ブランド定番の「ミノトール(MINOTAUR)」とのコラボレーションで製作したパフォーマンスウエアもラインアップ。幾何学模様のグラフィックを配したTシャツも豊富にそろえる予定だ。

フリークス ストア(FREAK’S STORE)

セットアップで涼しさとトレンド感を

品のあるツイルを使ったショーツのセットアップに、清涼感のあるシアサッカーシャツを合わせて軽やかなワントーンスタイルに。前年好調だった加工感のあるジーンズやスエットは今季も継続し、スカジャンなどの羽織りも用意する。アメカジをベースに、洋服、アートなど、自分たちがいいと思うものをセレクトする。

五大陸(GOTAIRIKU)

新素材開発でデザイン性と通気性の両立を

“リトリート”をキーワードに、仕事着にもリゾート感のある雰囲気や素材を取り入れ、優しい色味のアイテムをラインアップ。ポロシャツやカーディガンジャケット(ジャージー素材×裏なし仕様)のような、涼しく快適に過ごせるアイテムが人気のため、レース素材など、薄くても見栄えのいいオリジナル生地の開発に力を入れる。

ハレ(HARE)

カルチャーを感じるスタイルにもシアー素材を

今季は、基本とするモノトーンの色味に、ラグジュアリー、ワーク、Y2K、1980年代のプレッピーやパンクなど異なるカルチャーやスタイルをミックス。シルエットに緩急をつけたストリートウエアを提案する。製品加工系のアイテムのほか、長く暑い夏を意識したシアー系のアイテムが前年も好調で、今季も継続する。

伊勢丹メンズ(ISETAN MEN'S)

質の高いスペインの2ブランドに注目

ドレスでは、インポートやプライベートブランドに加え、桑田悟史デザイナーによる「セッチュウ(SETCHU)」など、日本人デザイナーのブランドも取り扱いを強化している。酷暑対策では、スペイン発「フスト ヒメーノ(JUSTO GIMENO)」のリネンシャツジャケットや「カミサス マノロ(CAMISAS MANOLO)」のシャツで異国ムードをプラス。オープントーのサンダルもバリエーションをさらに拡充した。

ジャーナル スタンダード(JOURNAL STANDARD)

“ポストフューチャー”な装飾的スタイル

今季のテーマは“ポストフューチュリズム”。1980年代のポストモダン的な雰囲気に着想し、アメカジやビンテージのスタイルだけにとらわれない装飾主義的なアイテムをそろえる。2000年代のデザイナーズブランドのアイテムを思わせる加工感の強いデニムアイテムは、きれいな仕上がりにこだわってクリーンな印象をキープ。

ジュンレッド(JUNRED)

ドレープやシアー素材でフェミニンさをプラス

昨年から好調だったブランド定番のテーラードやデニムのセットアップに、今季はジップアップなどのディテールを追加してデザインポイントをプラス。キーカラーはブルーやパープルで、ドレープやシアー素材を用いたフェミニンなアイテムで、暑さに楽しく向き合いつつ、同ブランドらしい先進性と機能性が調和したスタイルを提案する。

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