ピンタレスト(Pinterest)は、2025年のトレンド予測レポートを発表した。何億ものピンタレストの検索の分析とエンゲージメントに裏打ちされた同レポートからは、25年のトップに君臨するトレンドや美学を垣間見ることができる。
25年のトレンドは、大胆なステートメントを打ち出す表現が共通している。以前の“クワイエット・ラグジュアリー”のトレンドの台頭とは対照的に、25年は、ミニマリズムよりもマキシマリズムに傾倒し、力強い選択をすることで個人が自分らしさを受け入れることを可能にする。
1 モト・ボーホートレンド
力強さと柔らかさを併せ持つ“ モト・ボーホートレンド ” は、ファッション業界を席巻中。エアリーなシフォンやシルク、繊細なレースでできた1970年代スタイルのマキシドレス、膨らんだシルエットのブラウス、くるぶし丈のスカートに、モーターサイクルスタイル、つまりバイカーライクな重量感のあるレザーアイテムを合わせることで、優美なアイテムをエフォートレスにクールで現実的なものにしている。
フェミニンな流麗さと強靭さの両立は長年にわたるファッションの成功方式。しかし、モト・ボーホートレンドを現代的で、退屈でないものにするのは、豊富なテクスチャーのミックスと印象的なシルエットを洗練させることだ。しなやかなカーフスキンレザーを使用したバイカーブーツは、普段使いでも非日常でも活躍。官能的なスエードは、フリンジで独自の命を吹き込み、滑らかなスタッズはロックよりもむしろリッチな印象を与える。メタルバングルとペンダントネックレスは、ロマンチックでかつ現実的なルックを完成させるアイテム。
2 フィッシャーマントレンド
昨年のアンダー・ザ・シーのムーブメントは釣り人として“上陸”し、爽やかな海風とともに海辺の安らぎを連想させる“ フィッシャーマントレンド ” に。甲殻類を描いたアイテムから、ヒレがはためくような幻想さを持つジュエリー、バッグチャームまで、実用的な服装とフェアアイル柄が海をイメージしたキッチュな感性に触れる。
フィッシャーマントレンドは、ハイキングシューズに着想を得たカラフルなロープレースから、暖かいウールの靴下と合わせた釣り人のサンダルやボートシューズまで、最近の数シーズンにわたりランウエイに溢れている。ブルトンストライプ柄が通年を通してクローゼットの定番の安定的な地位を確立している一方で、漁師が伝統的に着用してきたフィッシャーマンニットがクラシックなケーブルニットに似ているように、タイムレスな漁師のためのフィッシャーマンジャケットは、沿岸での機能的なバーンジャケットに相当するものだ。レインコートやラグソールブーツなど、外的要因から身を守ることを念頭においた服装の変化は、予想しにくい天候に対応するための服装の大変革を意味する。
3 チェリー・コードトレンド
甘酸っぱく、スタイリッシュなダークチェエリーレッドの“ チェリー・コードトレンド ” は数シーズンにわたるブーム。25年には、化粧品からフレグランス、ホームデコまであらゆるカテゴリーを席巻する機が熟している。
情熱や豊かさ、野望、洗練さを象徴するチェリーは、ニュートラル、ネオン、パステルカラーなど多様なカラーと合わせるのに最適なカラー。しかし、頭からつま先まで全てチェリーカラーでコーディネートする鮮烈さに敵うものはないだろう。マット、あるいは、グロッシーなチェリーのバイブスはファッション、ビューティーのどんな素材にも魅力的だ。
4 女神トレンド
ドレープでボディーを包み込むドレスと内側から輝くようなボディーオイルで、フェミニンな美しさと力強さを輝かせ、内なる女神を解き放つ“ 女神トレンド ”がやってきた。
ゴールドのアイシャドウの煌めきは目元にアクセントを与え、光を集めるリップグロスはセクシーな唇を引き立てる。女神のようなネイルは指先に輝きをプラス。女性らしいボディーラインを強調するため、ウェービーなロングヘアやゴージャスな三つ編みヘアで神々しいオーラをアピールするルックを仕上げよう。
5 ドール・アップトレンド
“ ドールアップトレンド ” は、誇張したプロポーションで子どものような驚きと喜びを演出する。スイートなメリージェーンシューズやポップなローズチーク、カラフルなストーンでおめかしするこのトレンドは、ませた少女時代の全てを称えながら創造性に命を吹き込む。コケティッシュなリボン、ゴールドハートのジュエリー、パステルカラーパレットのメイクアップは、幼い心を持つ人であれば、人形のような可愛らしさを簡単に取り入れることができる。このトレンドについては、多ければ多いほどドールの美学を体現できる。大げさなフリルやチャームを日常使いのバッグにつけたり、キュートな靴下とパテントシューズを履いたりすることを恐れないで。
プラスチックや陶器製の人形にとっても、あるいは卓越した想像力を持つ本物の女性にとっても、こうした小物やアクセサリーでドレスアップするのは、これまでにないほどの楽しみをもたらすはずだ。