「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」は、2014-15年秋冬コレクションの広告キャンペーンを公開した。モダニズム色の強い作風を持つフォトグラファーのデヴィッド・シムズを起用した撮影の舞台はロンドン。8月から世界各国の一部雑誌に掲載される。また、今回の撮影の様子を記録したドキュメンタリー・ビデオが制作され、7月に公式サイト内「アート・オブ・コラボレーション」で公開する。
シムズの大ファンだというクリエイティブ・ディレクターのトーマス・マイヤーは、今回のヴィジュアルについて、「シムズの装飾をそぎ落とした、荒涼とした美的感覚が今回のコレクションの視覚的な部分と自然になじむと思った」とコメント。同ウィメンズ・コレクションは、「さりげなく表現される力と自信」がテーマ。無駄のないシルエットの所々にプリーツやスリットを忍ばせ、カラーパレットは淡い色を基調にブラックやバーントレッド、シャルトリューズといった強い差し色を配している。一方のメンズは、裾にリブ編みを取り入れたテーパードパンツを筆頭に、スポーツウエアからヒントを得たアイテムが揃う。リラックスしたシルエットでダークカラーが中心だ。このコレクションを受けてシムズは、装飾のない背景と被写体の不自然なポーズでヴィジュアルを構成。ストーリー性や感傷を排し、視覚にうったえる広告を完成させた。
イギリス人のシムズは2013年、ロンドンの現代美術館で個展「BOWIEVIRUS」を開催。そのほか、テート・モダン、ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館でもシムズの写真作品が永久所蔵されている。