ファッション

【ARISAK Labo vol.0】“未来の可能性”に魅了されて。若手フォトアーティスト・ARISAK の連載始動

INDEX
  • PROFILE: ARISAK/フォトアーティスト
  • フィギュアスケーターからフォトアーティストへ ARISAKインタビュー
  • 自身のSNS連載【月刊ARISAK】と今後スタートする【ARISAK Labo】

大学生の頃にカメラを手にしたことをきっかけに、SNSを通じて唯一無二の作品を発信してきたフォトアーティスト・ARISAK。昨今、クリエイターの間では“Y2K”に次ぐ“Y3K”トレンドが注目されている中、ARISAKはいち早く近未来的な世界観に魅せられ、これまでにない表現を追求。自身のフィルターを通じ被写体の新たな一面をとらえてきた。最近では雑誌やファッション広告の撮影にとどまらず、自身も広告モデルとして抜てきされるなど、活動の幅を広げている。

そんな彼女のクリエイションに注目し、「WWDJAPAN」では25年1月から、【ARISAK Labo(アリサック・ラボ)】と題した写真連載を始動。毎回豪華なゲストを招きながら、新たなファッション&ビューティの表現を追求していく。

PROFILE: ARISAK/フォトアーティスト

ARISAK/フォトアーティスト
PROFILE: (ありさっく)10年間のフィギュアスケート経験を経て、大学生から写真家として活動を開始。現在はファッション雑誌や広告ビジュアルのアートディレクション、撮影を手がけるほか、フィギュアスケーターとして「ナイキ」×「サカイ」の広告モデルに抜てき。注目の若手クリエイターとしてテレビ番組に出演するなど、活動は多岐にわたる(@arisak_official)

フィギュアスケーターからフォトアーティストへ
ARISAKインタビュー

WWD:フォトアーティストとして活動を始めたきっかけは?

ARISAK:まだ将来の夢もなく、就職活動もしていなかった大学生の時に、友達の写真を撮影したことです。当時はアメーバブログが流行っていて、その友達からバナー写真を撮影してほしいと頼まれました。使ったカメラは友達から借りた「ペンタックス(PENTAX)」。完成した写真を見た友達から「写真やった方がいいよ」と言われ、自分自身も楽しめたことからやってみようと思いました。今振り返れば、親族にクリエイターがいて、昔から刺激を受けていたのも影響していたのかもしれません。

WWD:アーティスト名の由来は?

ARISAK:本名が“アリサ”というのですが、日本には同じ名前の人が多いので少し変化をつけたくて。何かあだ名をつけたいなと思った時にひらめいたのがARISAK。“たまごっち”みたいでいいなと思いました。

WWD:自身の作品の世界観を言葉で表現すると?

ARISAK:“ダークファンタジー”“Y3K”などでしょうか。カメラを始めたばかりの頃はカニエ・ウェスト(Kanye West。現在のイェ)の「My Beautiful Dark Twisted Fantasy」というアルバムから影響を受けていました。そのアルバムに収録されている「Runaway」という曲のビデオがあるんですが、ダークな世界観から始まり、最後はファンタジーで終わるんです。結構残酷な感じのビデオなんですが、その美醜的な表現にすごく惹かれて。「自分がやりたいのはきっとこれなんだ」と気付かされました。

そしてコロナ禍では外に出られず、人に会うこともできなかった。アイデアが浮かんでも撮影できなくて辛かった時、未来に希望が欲しいと思いたどり着いたのが“Y3K”スタイルです。自分が熱意を注いだ作品でも、SNSでは一瞬でスワイプされてしまう昨今。「どうしたら価値が上がり、息の長い作品になるのか」を考えた時に、未来を考えてみようと思いました。

未来のことを予想するって、当たっていても、外れていたとしても面白いじゃないですか。内閣府のホームページからヒントを得たりして、これからどんな時代が来るのかを想像したりすることもあります。

WWD:かつてはフィギュアスケーターとして活動していた。そのキャリアは今の活動にどのように影響している?

ARISAK:フィギュアスケートは曲を題材に自分がパフォーマンスをする総合芸術的スポーツ。振り付けや衣装を自分で考えることも多く、無意識のうちにセルフディレクションを経験していたのだと思います。写真を撮る時にも、音楽から作品のインスピレーションを得ることが多いのは当時の影響が大きいと感じています。

自身のSNS連載【月刊ARISAK】と
今後スタートする【ARISAK Labo】

WWD:自身のSNSでは【月刊ARISAK】と題した連載を行なっているが、始めた背景とは?

ARISAK:表現する機会があまり得られなかったコロナ禍を経て、溜まった気持ちを出したいと思ったのが【月刊ARISAK】。元々、思っていることをうまく人に話せない性格で、内に秘めたことを作品にしないと消化不良を起こしてしまうんです。22年5月に始め、今はvol.19まで続いています。ただ「自分が好きなものを表現したい」というのは昔も今も変わりません。

WWD:1月からWWDJAPANでスタートする【ARISAK Labo】。連載名に込めた思いとは?

ARISAK:自分が大好きな人を招いたり、ブランドとコラボレーションするなど、いろいろな要素を1つの実験室で融合して新たな見せ方を研究する、という思いで “ラボ”という名前を取り入れました。

長い歴史の中で、日本にはたくさんの面白いカルチャーがあります。ファッション業界だけはなく、さまざまなバックグラウンドを持つ人をゲストとして招き、これまでに見たことがないような姿をお届けしていきたいと思います。どうぞ、お楽しみに!

(衣装協力:ディゼムバイシーク)

PHOTOS:ARISAK
HAIR & MAKEUP:JUNA UEHARA
LOGO DESIGN:HIROKIHISAJIMA

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