ファッション

ファーアウターでデイリールックを格上げする【2024-25年秋冬トレンド】

ようやく冬らしい気候になり、ファーアイテムが冬のビッグトレンドに返り咲きました。華やかさとぬくもりをもたらすファーは、着こなしが単調になりがちな冬本番にこそ役立てたい素材です。今の流れは、普段使いやカジュアルアップ。シンプルなスタイルに重ねるだけで特別感があるので、手軽に非日常のムードをまとえます。

例えば、「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」は柄をあしらったファーコートに、アシンメトリーの白スカートを合わせました。裾が軽やかに弾むボトムスと、ボリュームたっぷりのファーコートが互いを引き立て合います。今回は、寒さが厳しいニューヨークと、ベルリンのファッション・ウイーク会場で撮ったスナップから、デイリーウエアとマッチするファーコートのコーディネート術をご案内します。

異なるムードを添えた
軽やかなレディースタイル

ファーはゴージャスな印象を与えるので、“レディーライク”や“ガーリー”といった異なるムードを引き合わせるのが賢いスタイリングです。リッチで強いイメージはファーに任せて、テイストの着こなしを意識するといいでしょう。

毛足をツイストしたシャギーファーのハーフコートは、かさばりすぎず、軽やかな雰囲気。インナーは、素肌にアーガイル柄のVネックニットをまといました。プリーツスカートと合わせることで、ほどよく動きが出ています。全体の印象が重くなりすぎず、バランス良く仕上がりました。足元にはメリージェーン風のシューズを迎えて、ガーリーさも添えています。

ファーの風合いそのものに貴婦人のムードを薫らせる選択肢もあります。ビロード系の優美なつやめきを宿したファーは、リュクスな装いを完成させます。2枚目のネイビーのファーコートは、奥深い光沢感を放ち、上品さを際立たせています。このようなファーアウターの場合は、コートに主役を任せるのが得策。ストラップが目を引くシューズを履いて、足元に落ち着いた印象を与えています。

色柄ファーコートを主役に迎えた
ゴージャスルック

ファーの持ち味といえば華やかさなので、思い切った主張の強いスタイリングも選べます。様になるのは、堂々とした“強め”のコーディネート。ファーに負けない覚悟が決め手です。

1枚目のピンクのファールックは、グラマラスな印象と共に、ハッピーなムードも加えました。セーターとロングスカートもピンクで統一して、押し出しの強いワントーンルックに仕上げます。ピンクのモチーフをあしらったバッグで格上げし、足元は白ブーツでクリーンな印象を呼び込みました。冬の街で視線を集めるパワールックです。

全体に柄を配したファーコートは、スタイリングの主役に迎えたいアイテム。アクセサリーなどは控えめに、ファーアイテムを前面に押し出した着こなしが正解です。前を閉じて、コートを思う存分目立たせましょう。

2枚目のスタイルは、“ぶち柄”のコートが迫力満点。全体を“黒×白”でスタイリッシュにまとめました。ボトムスは引き立て役と割り切って、シンプルな黒のフレアパンツをチョイス。白とのコントラストが際立ち、レッグラインがシャープに映ります。

ショート丈アウターで
めりはりデイリールック

春先まで着られるショート丈のファーアウターは、トップスをのぞかせやすいので、レイヤードスタイルにうってつけ。微妙な温度調節に向いたアイテムです。

1枚目の写真は、ぬいぐるみのような“もふもふ系”のショートアウターが、愛らしい雰囲気を呼び込みました。バッグも風合いをそろえた“ファー・オン・ファー”。トップスとパンツは黒ですっきりまとめて、コントラストを際立たせます。

ファーアウターのバリエーションが広がっています。気軽に羽織れるブルゾンやジレは、真冬以外にも取り入れやすいアイテム。コートと違って、軽やかにまとえるのもいいところです。

2枚目の女性は、全面にファーをあしらったブルゾンを羽織りました。Tシャツとジーンズというカジュアルスタイルの上に羽織るだけで、リッチなムードがアップ。デイリー感が格上げできます。あえてカジュアルな装いに合わせるスタイリングが、こなれた印象を引き出しました。

ゴージャスなイメージがあるファーアウターですが、今回取り上げたスタイリング技を生かせば、日常使いしやすくなります。組み合わせ方のコツは、シンプルなスタイルやデイリーアイテムに合わせること。ファー自体にリッチで非日常的なムードがあるので、かえってうまく折り合います。

微妙な温度調節に好都合なのは、薄着のウエアとのコンビネーションです。外では暖かいファーを羽織り、室内ではアウターを脱げば快適に過ごせます。デイリースタイルをきれいめなウエアに置き換えれば、ドレスアップ仕様にも早変わり。ファールックは、フェスティブなイベントが増えるホリデーシーズンに背中を押してくれそうです。

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

メンズ32ブランドの猛暑に負けない推しスタイル 2025年春夏メンズ・リアルトレンド

「WWDJAPAN」12月16日号は、2025年春夏シーズンのメンズ・リアルトレンドを特集します。近年は異常な暑さが続いており、今年の夏は観測史上最も暑い夏になりました。ファッション界への影響も大きく、春夏シーズンはいかに清涼感のあるスタイルを提案するかが大切になります。そこで、セレクト各社やアパレルメーカーの展示会取材、アンケートを通して全32ブランドの推しのスタイルを調査し、メンズのリアルな傾…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。