ファッション

編集長のiPhoneに残る写真&動画から振り返る 2024年の業界私的ニュース(上半期編)

今年も、残すところあとわずか。いろんなことがありました。記者という、名刺1枚でどこにも行けて、誰にも会える仕事をしていると、1年365日の間には、本当にいろんなことがあるんです。そこでこの記事では、私のiPhone16 Proの写真フォルダを振り返って、今年1年を超私的なコンテンツでプレイバック。まずは1〜6月のファッション&ビューティニュース(!?)です。

1月7日 ゴールデングローブ賞取材@ロサンゼルス

生放送でとにかく忙しない会場で
怒られ続けること2時間という新年の幕開け

新年最初の取材は、なんとゴールデングローブ賞!今年からオフィシャルシャンパンとして受賞者をもてなす「モエ・エ・シャンドン(MOET & CHANDON)」が彩るスペシャルなひとときの取材です!

男性のドレスコードは、ブラックもしくはネイビーのタキシード!食事は、世界に知れ渡る和食レストランの「NOBU」!!そしてマーゴット・ロビー(Margot Robbie)を筆頭にエマ・ストーン(Emma Stone)やマット・デイモン(Matt Damon)ら錚々たる各賞のノミネート候補たち!!!テンションは爆上がりです。取材前は、「ティモシー・シャラメ(Timothee Chalamet)のコメントとか、SNS用に撮れないかなぁ?」なんて思っていましたが、世界的レッドカーペットの舞台は、そんなに甘いものではありませんでした(笑)。長〜いレッドカーペットの両サイドは、進行方向に対して右側が大御所メディア、そして左側が各国もしくは新興メディアの取材スペース。特に左サイドのメディア勢は、数十cmおきに決められた取材スペースで、レッドカーペットを歩くセレブリティたちを待ち構えています。

つまり私は、レッドカーペットのどこにいても、取材するメディアには邪魔というワケ(泣)。どこにいても、どこかのメディアに「いつまでいるの?どいてくれない?」とか「邪魔なんですけど!」と怒られます。そんなレッドカーペットって、結構延々と続くんです。ゴールデングローブ賞の場合は、2時間弱位あったような……。ロサンゼルスとはいえ冬の屋外で、怒られながら2時間のレッドカーペット取材は、なかなかタフなものがありました。あんなに怒られたの、いつぶりかな(笑)?

肝心の授賞式は、全米に生中継されているからこそ、会場では常に「本番30秒前」などのカウントダウンが行われ、時間内に自分のテーブルに戻らないと、本番中は身動きできません(笑)。あまりに忙しないから、楽しみにしていた「ノブ(NOBU)」のご飯は、実に簡単なものでした。でも、「モエ・エ・シャンドン」が祝ったセレブレートな一夜は、24年はもちろん、一生涯の思い出になりました。

2月6日 カルティエ“トリニティ”100周年イベント@パリ

ページボーイが素敵なギフトをデリバリー
BLACKPINKのJisooらが勢揃い

2月は、パリへ。「カルティエ(CARTIER)」のアイコンジュエリー“トリニティ”の100周年を祝うイベントの取材です。ホワイトとイエロー、そしてピンクゴールドという3色のリングが重なり合う“トリニティ”のように、イベントは「3」をキーナンバーに多数のコンテンツを展開。例えば、パリのイベントはニューヨークとロンドンに次ぐ3番目のイベントだし、ゲストは3カ所に分かれてディナーを楽しんだ後でパーティー会場に集結。そして、ラビリンスとシーラ、ディプロの3人によるユニットのLSDがパリの夜を盛り上げました。BLACKPINKのジス(Jisoo)も来場です。

滞在先のホテルには、製品をデリバリーするサービス担当からコンシェルジュ的な役割まで、長きにわたり「カルティエ」のホスピタリティを象徴するページボーイがやってきて、パーティーの招待状とギフトを届けてくれました。感激です!

2月21日 2024-25年秋冬「ディーゼル」ミラノ・コレクション

日の丸を背負った“「ディーゼル」侍”に
地球の反対側のミラノで落涙

2月のコレクション取材は、ロンドンとミラノへ!感動したのは、「ディーゼル(DIESEL)」の2024-25年秋冬コレクションでした。このシーズンの「ディーゼル」は、スタートの72時間前から準備風景をライブ配信。ランウエイもライブ配信されましたが、同時に世界1000人のファン姿もライブ中継されて、ショー会場には彼らの姿を投影したデジタルサイネージが立ち並びました。巨大スクリーンに現れた世界のファンは、ずーっとメイクをしているドラァグクイーンとか、グリーンとレッドのカツラで踊り狂っている男女、そして豊満なバディを見せつけるおねーさんまで、多種多様で自由奔放です。

そんな強者たちが勢揃いしたデジタル空間で唯一(!?)の日本人は、「ディーゼル」の高木克海エグゼクティブスタイリスト。数分で締め切った応募の申し込みに成功し、当日は会社を早退。真っ白の全身タイツに真っ赤な顔という日の丸ルックで登場してくれました。なんかもう、泣けてきます(笑)。どうも年を取ると涙脆くていけませんが、私がファッションショーで泣いたのは、キム・ジョーンズ(Kim Jones)による最後の「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」と、続くヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)にとって最初の「ルイ・ヴィトン」、そして高木さんが登場した「ディーゼル」となりました(笑)。

4月10日 ウォッチズ&ワンダーズ@ジュネーブ

まさか私が「IWC」の時計に感動するなんて!
西暦4000年まで正確に時を刻む時計に感動

4月は、時計の季節。ジュネーブで開かれたハイエンド時計の展示会ウォッチズ&ワンダーズの取材です。「WWDJAPAN」も時計の記事はたくさんアップしていますが、やっぱりファッション好きな私にとって共感する時計はこれまで「カルティエ」や「ヴァン クリーフ&アーペル(VAN CLEEF&ARPELS)」「シャネル(CHANEL)」「エルメス(HERMES)」「ジャガー ルクルト(JAEGER LECOULTRE)」「グランドセイコー(GRAND SEIKO)」など、機構のみならず佇まいとしての美しさにも思いを馳せている時計でした。ところが、今年のウォッチズ&ワンダーズでは、まさか「IWC」の「ポルトギーゼ・エターナル・カレンダー」に感動!「4年に1回の閏年」はもちろん、「100で割り切れる年は閏年ではない」さらに「400で割り切れる年は閏年である」などの例外規定にも対応し、まだ閏年になるかならないか決まっていないという西暦4000年までは正しい日時を刻むという、ゴリゴリの機構時計に感動したのです。

いやぁ、こんな小さな時計から西暦4000年に思いを馳せることができるなんて、本当にロマンですよね。精緻な時計なのに、凛とした美しさも感じる時計。時計取材を重ねると、どんどん好きになる時計や時計ブランドが増えていきます。洋服も、時計も、好きなだけ買えたらいいのに(笑)!

5月13日 「グッチ」2025年クルーズ・コレクション@ロンドン

創業者グッチオ・グッチが働いた
ホテルのエレベーターは本当に赤かった!

5月は、「グッチ(GUCCI)」の2025年クルーズ・コレクションの取材のため、ロンドンへ。ロンドンには創業者グッチオ・グッチ(Guccio Gucci)が働いたサヴォイ・ホテルがあり、現クリエイティブ・ディレクターのサバト・デ・サルノ(Sabato De Sarno)は、このホテルのエレベーターの赤を新生「グッチ」のキーカラーに定めています。今回は実に幸運なことに、このサヴォイ・ホテルが宿泊先です。

となると気になるのは、「エレベーターは、本当に赤いのか?」ですよね?ホテルのスタッフに聞いて、少し脇のエレベーターを開けると、やっぱり赤!なんか嬉しい!せっかくなので、「ロッソ アンコーラ」という、サバトがエレベーターの色にインスパイアされた赤色のシャツを羽織って撮影してみました。完全に同化しています(笑)。

6月1日 「オーデマ ピゲ」新作発表イベント@ミラノ

日本では買えない「レイバン」と「メタ」
のコラボスマートサングラスを入手

6月はミラノで、「オーデマ ピゲ(AUDEMARS PIGUET)」の新作、そして現地で開かれた展覧会「シェイピングマテリアルズ」を取材しました。この出張で私がゲットしたのは、「レイバン(RAY-BAN)」とメタ社がコラボしたスマートサングラス。音楽が聴けて、通話ができて、写真が撮れて、最大60秒の動画まで撮影できます。

早速このスマートサングラスで展覧会を動画撮影すると、こんなカンジ。実際、写真よりも動画の方が面白いコンテンツが撮れそうです。これを機に、私のサングラスでの撮影が始まりました(笑)。まだまだうまくいかないけれど、来年のコレクションでは、スマートサングラスで撮影した動画をみなさんにたくさんお披露目したいと思います。

7月からの後半戦は、次の記事をお楽しみに!

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