大丸東京店は、立地柄流動客が多いため顧客のIDの取得が課題で、アプリを活用した施策に注力している。10月には、開店70周年を記念して「誕生祭」を開催。アプリ利用者に500円クーポンを配布したところ、53.2%が購入に至り、客単価は通常より6000円アップしたという。コロナ禍に着任した岩野稚代・大丸松坂屋百貨店 大丸東京店 営業1部 化粧品 サブマネジャーは、「コロナ禍にはお客さまにタッチアップをできない歯がゆい思いをした。今後は体験価値に磨きをかけ、顧客満足度を高めて顧客比率を上げたい」と語る。(この記事は「WWDJAPAN」2024年12月23日号付録「WWDBEAUTY」からの抜粋です)
大丸東京店の9〜11月の売上高は前年同期比6.2%増で着地。訪日客の売上高は同32%増だった。9月に新規出店した「リファ(REFA)」のデバイスやコームが人気で、売り上げをけん引した。岩野サブマネジャーは、「外商のお客さまも待ち望んでいた」と話す。売れ筋トップ3は、「ディオール(DIOR)」「シャネル(CHANEL)」「クレ・ド・ポー ボーテ(CLE DE PEAU BEAUTE)」。訪日客には「クレ・ド・ポー ボーテ」「シセイドウ(SHISEIDO)」「SK-II」などの国産ブランドが好調だが、円安の影響で「ディオール」や「シャネル」などの外資ブランドも伸長しているという。「高価格帯ラインの動きが活発で、ライン買いが多く客単価が上がっている。以前は自家需要以外の目的で購入する傾向が強かったが、今は必要なものだけに絞って購入するお客さまが増えている」と購買行動の変化を指摘する。同店の売り上げ構成比では、メイクアップカテゴリーが特に好調だ。一方で国内客は「メイクアップは外資、スキンケアは国産を求める傾向がある」という。
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