韓国発の「アーダーエラー(ADER ERROR)」は12月18日、ブランド誕生10周年を記念し、韓国・聖水(ソンス)にある旗艦店「アーダースペース 2.0」をリニューアルオープンした。ブランドのシンボルとなる同店を改装することで、新たな未来へのビジョンを示すことを目指した。
「アーダーエラー」は、14年に設立したユニセックスブランドだ。建築やファッション、金融など異業種から集まった数十人の匿名クルー全員がデザインとビジネスに関わる特殊な体制で、世界各国のオンラインショップやセレクトショップに商品を展開している。
店舗は1、2階の2フロア構成で、アパレルやバッグ、アクセサリーなどを取り扱っている。今回の改装では1階の半分を近未来的な内装に刷新。“ハイパースペースを探検する旅人”をコンセプトに、単なる「売り場」の枠を超えたユニークな空間体験を提供する。
目玉は亀がうごめく没入型インスタレーション
入り口を入ると、まず目に飛び込んでくるのは空中に浮かぶ亀のオブジェだ。亀は長寿や縁起が良いとされる動物として知られているが、ここでは新境地を開拓する案内人という役割を果たす。甲羅に背負っているカラフルなディメンションボールについて、PR担当は「『アーダーエラー』にとって、このディメンションボールはアイコニックなアイテムの1つ。これまでの歴史や過ごしてきた時間、つまり過去を背負って未来を旅する、進むというメッセージを込めた」と説明した。
目玉は、店内奥にある没入型インスタレーション。映画館のような空間が現れ、BGMが流れると同時にスクリーンの突起がゆっくりと動く。亀が次元の境界を泳ぐ様子を表した立体的なアートワークで、4本の手足とお腹がうごめいている。この様子は、新たな次元に跳躍する「アーダーエラー」の姿を具現化したそうだ。
誕生10周年を記念したカプセルコレクションも発表した。テーマは「未来の旅人が準備した洋服」で、シャツジャケットやTシャツなどには、服を畳んだときにできるシワを表現したタックが入っている。ボタンの付いている商品は全て10周年と連動し、10ミリサイズのボタンを採用したカーディガンや、ボタンが10個並ぶシャツなどを用意した。シンプルながらも「アーダーエラー」らしい遊び心のあるデザインが魅力的だ。
リニューアルオープン前日の17日には、オープニングイベントも開催。エンハイフン(ENHYPEN)のジェイクとソンフン、韓国俳優のピョン・ウソク(Byeon Woo-Seok)とチュ・ウジェ(Joo Woo-jae)が同コレクションを身にまとい、10周年を祝福した。
「グローバル展開において、日本市場は最も重要」
「アーダーエラー」は現在25カ国で展開しており、日本には2024年に本格上陸。4月に国内初のポップアップストアを大阪・阪急うめだ本店で開催し、5月には兵庫・神戸阪急に初の常設店である「プラグショップ(PLUG SHOP)」をオープンした。PR担当は今後について、「グローバル展開において、日本市場は最も重要だと考えている。神戸阪急以外の出店も視野に入れており、25年も攻めの姿勢を崩さず歩み続けていきたい」と意気込む。今後、日本での動きにも大きな注目が集まる。