ファッション、ビューティ、フード、エンターテインメントなど、さまざまなジャンルのトレンドをけん引するZ世代。概ね1990年代後半~2010年代前半に生まれた世代を指すが、年齢を重ねた彼らの購買力がアップするにつれ、消費市場での存在感もさらに増している。
そうした中、Z世代を対象とした市場調査を専門とし、ブランドの戦略策定などを支援する米マーケティング会社DCDXは「24年にZ世代を夢中にしたブランド&企業トップ25」を発表。市場調査への協力者として30万人以上のZ世代ネットワークを持つという同社によれば、現代の若年層はインフルエンサーによる作り込まれた投稿より、ユーザー生成コンテンツ(User Generated Content、UGC)に強く影響される傾向にあるという。このため、今回のランキングではTikTok上に投稿されたUGCを中心に、複数のアルゴリズムを組み合わせてブランドのエンゲージメントを測定し、100点満点から減点方式で評価した。
同社のアンドリュー・ロス創業者兼最高経営責任者は、「今回ランクインしたブランドは、カルチャーを非常に重視している。それに引き付けられた消費者がファンとなり、ブランドに対する思い入れや情報を自ら発信することでコミュニティーを形成し、自然に盛り上がっていったという文脈だ」と解説。「こうしたブランドは、トレンドを後追いするのではなく、ファンと共に(熱気を)作り上げていったと言えるだろう」。ここでは、同社によるランキング結果をまとめて紹介する。
1. ディズニー(DISNEY):98.4
2. ロブロックス(ROBLOX):98.3
3. ツイッチ(TWITCH):97.6
4. 全米バスケットボール協会(NBA):96.3
5. アップル(APPLE):96.2
6. ネットフリックス(NETFLIX):94.3
7. アマゾン(AMAZON):93.4
8. ターゲット(TARGET):92.7
9. スポティファイ(SPOTIFY):91.9
10. マクドナルド(McDONALD'S):91.8
11. ウィングストップ(WINGSTOP):89.5 ※チキン専門のファーストフードチェーン
12. ウォルマート(WALMART):89.0
13. セフォラ(SEPHORA):88.9
14. ナショナル・フットボール・リーグ(NFL):87.9
15. レイジング・ケインズ(RAISING CANE'S):87.6 ※チキン専門のファーストフードチェーン
16. チポトレ(CHIPOTLE):86.6 ※メキシカンのファーストフードチェーン
17. スターバックス(STARBUCKS):86.1
18. ドアダッシュ(DOORDASH):84.0 ※フードデリバリーサービス
19. チャットGPT(CHATGPT):83.6
20. クロックス(CROCS):82.4
21. レッドブル(RED BULL):82.3
22. 任天堂:81.9
23. コカ・コーラ(COCA-COLA):81.6
24. グーグル(GOOGLE):81.3
25. シーイン(SHEIN):81.1
なお、大きな動きがあったブランドとして、NFLは昨年の27位から14位に、ウォルマートは24位から12位にランクアップ。一方、キム・カーダシアン(Kim Kardashian)の補正下着ブランド「スキムス(SKIMS)」は昨年の14位から42位に、「ナイキ(NIKE)」は11位から32位にランクダウンしている。