「ドクターマーチン(DR.MARTENS)」のダレン・マッコイ(Darren Mckoy)=グローバル・クリエイティブ・ディレクターは1月6日、ブランドを離れたことをビジネスSNSの「リンクトイン(LinkedIn)」で発表した。
同氏は英国出身で、「アディダス オリジナルス(ADIDAS ORIGINALS)」や「オニツカタイガー(ONITSUKA TIGER)」、「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」などでキャリアを積み、2015年に「ドクターマーチン」に加わった。その後、グローバル・プロダクトカテゴリー・ディレクターなどを経て、22年にグローバル・クリエイティブ・ディレクターに就任した。
同氏は、「ちょうど10年前に『ドクターマーチン』に加わって以来、ブランドのポテンシャルを揺らぐことなく信じる素晴らしく情熱的なチームと共に尽力し、ビジネスを大きく発展させることに貢献できて大変うれしく思う。今回の決断は簡単なものではなかったが、この素晴らしい章を終わりにし、次章へと進む適切な時期が来たと感じた」と投稿した。
「ドクターマーチン」は、「過去10年にわたり、ダレンはブランドの発展の旅に大きく貢献してくれた。『ドクターマーチン』やプロダクトへの情熱、そして全ての市場におけるブランドの成長を支えてくれたことに深く感謝するとともに、今後のさらなる活躍を願っている」との声明を発表した。なお、現時点では後任について明らかにしていない。
「ドクターマーチン」について
「ドクターマーチン」は、1960年に英ノーサンプトンシャーで創業。シンプルなシルエットと高い耐久性を持つワークブーツとして人気を博し、ロックバンド、ザ・フー(The Who)のピート・タウンゼント(Pete Townshend)らが愛用したことからカルチャー分野でもアイコン的な存在に。2014年、英投資会社ペルミラ(PERMIRA)が3億ポンド(約585億円)で買収。21年2月にロンドン証券取引所に上場した。24年12月には、ケニー・ウィルソン(Kenny Wilson)前最高経営責任者(CEO)が退任し、同ブランドの最高ブランド責任者を務めていたイジェ・ンワーコリー(Ije Nwokorie)新CEOが1月6日付で就任している。
同社の24年4〜9月期(上半期)決算は、売上高が前年同期比18.0%減の3億2460万ポンド(約632億円)、調整後EBIT(利払前・税引前損益)は前年同期の3970万ポンド(約77億円)の黒字から430万ポンド(約8億円)の赤字に、PBT(税引前純損益)は同じく2580万ポンド(約50億円)の黒字から2870万ポンド(約55億円)の赤字に転落した。なお、これには主に経費削減策の費用として計上した特別損失の920万ポンド(約17億円)が含まれている。