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「しまむら」の都心再進出に勝算はあるのか【小島健輔リポート】

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ファッション業界のご意見番であるコンサルタントの小島健輔氏が、日々のニュースの裏側を解説する。今回のテーマはしまむら。「ユニクロ」のファーストリテイリングに次ぐ日本2位のアパレル専門店として順調に成長している同社は、郊外の生活圏を主戦場にしてきたが、中長期戦略として「都心出店」を掲げている。実は都心に打って出ると宣言したのは初めてではない。再挑戦は果たしてうまくいくのだろうか。

2024年2月期の過去最高業績と賃上げによる消費の回復を受け、しまむらが新たな成長を志向して「都心店」に再挑戦しているが、都内の新店舗を見る限り、前回の失敗から学んだようには見えない。果たして、しまむらの都心再進出に勝算はあるのだろうか。

どこが「都心型」なのか?

今期に入っての「ファッションセンターしまむら」(以下「しまむら」)の都内への出店は24年5月23日開店の下高井戸店と同9月19日開店の西友成増店だが、10年10月開店のホームズ仙川店も新店と同タイプに改装されているから一連の「都心型」店舗に加えても良いだろう。この3店舗を実査したのは師走の12月下旬で、商店街の裏立地という下高井戸店こそ閑散としていたが(立地選定のミスだと思う)、3月に「ジーユー」が開店して客数が増えたホームズ仙川店も駅直結の西友成増店も結構、にぎわっていた。

3店に共通した第一印象が「照明環境が野暮い」で、いまどきのファッション店舗には珍しい蛍光灯型LEDの面照明※1.でスポットも限られ、カラーメーターで測った色温度※2.は4000kもあった。最新の西友成増店こそ4000kをわずかに切っていたが、他2店はやや超えていた。ちなみにホームズ仙川店の「ジーユー」は「ユニクロ」と同様な点照明(ダウンライト型LEDとHIDスポット)で3400k、家電のノジマは面照明で5000kだった。

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