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ファストリ、再賃上げで新卒初任給33万円に 「成長と賃上げの好循環を推進」

ユニクロ(UNIQLO)」「ジーユー(GU)」などを運営するファーストリテイリンググループは2025年3月、改めて日本の従業員の賃上げを行う。「グローバル水準での競争力と成長力の強化」を掲げ、新入社員の初任給は現行の30万円から33万円に引き上げ、年収では約10%増の500万円強とする。入社1〜2年目で就任する新人店長の月収は39万円から41万円に引き上げ、年収では約5%増の約730万円とする。

7日には、三井住友銀行が26年4月入社の大卒初任給を25万5000円から30万円に引き上げると大きく報道されたばかり。一般的に報酬水準が低いと言われる小売業に属するファストリが、大手都銀の初任給を超えるというのはインパクトが大きい。「グローバル水準の少数精鋭組織へと変革を進め、企業としてさらに成長する。世界水準で働く意欲や能力のある優秀な人材の抜擢を強化する。パート・アルバイトから経営者まで、一人ひとりが高い目標を持って成長を続け、成長と賃上げの好循環を推進できるよう、今後も報酬を含む組織のあり方を継続的に見直していく」と、同社の柳井正会長はコメント。

同社は23年にも、店舗販売員や本部社員ら日本の全従業員の報酬の4〜40%の引き上げを実施済み。その際、新卒初任給は25万5000円から30万円にアップしていた。今回の賃上げでは「世界水準で仕事をする人材を確保し、意欲と能力のある従業員にしっかり報いる」ために、現行の報酬体系に加えて新しい報酬体系を導入する。生産性改善を常に進め、日本以外の世界各地でも、小売業に限らない全産業ベースで優位性のある報酬体系を追求。随時報酬体系の見直しを行っていくという。

新報酬体系では、本部・営業の正社員は、年収が最大で11%アップする。加えて、個々の抜擢や要職への登用によっては、最大で54%の賃上げとなる。23年時と同様に、「一律に上げるのではなく、個々の能力や意欲などを総合的に鑑みて、新報酬体系へ移行する」。

「ユニクロ」「ジーユー」のパート・アルバイト販売員の時給は、24年11〜12月に先立って見直した。各出店エリアの報酬動向を踏まえて、スタート時給を最大1700円に引き上げ。24年9月には、「販売員から店長を目指す従来のキャリアコースとは別に、販売員でありながら店長と同水準の処遇を目指すキャリアを洗濯できる制度」を新たに導入、「世界水準の店舗経営を担う人材の育成をさらに推進する」。

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