以前は施術としてハードルの高かった“髪質改善”が、美容師の技術と商材の性能が向上したことで、ヘアカラーに次ぐ柱メニューへと成長した感のある2024年。ヘアカラーのトレンドも変化し、ニーズをしっかりとつかんだ上で、物価高騰の波へと立ち向かう。(この記事は「WWDJAPAN」2024年12月30日&25年1月6日合併号からの抜粋です)
ヘアサロン業界
記者はこう見る
中村慶二郎/シニアエディター
2024年、印象に残った取材
ヘアサロン「アルバム(ALBUM)」の槇野光昭代表への取材。「美容専門学校を卒業して美容師免許を取得する」という目標を、半分冗談だと思って聞いていたが、まさか本当に実現するとは。
2025年はこんな取材がしたい
ヘアサロン業界には、あまりメディアに露出しないけれど、魅力的なスタイリストがたくさんいる。そうしたスタイリストのテクニックだけでなく人となりも記事にして紹介することで、その魅力を伝えていきたい。
美容サービスの価値を高めることが求められる
ヘアサロン業界は、サロンメニューの柱であるヘアカラーを中心に振り返る。2024年はハイトーンカラーブームが落ち着き、ベージュ、ブラウン、シルバー、グレーといった“王道系”カラーの需要が高まった。ファッショントレンドの“クワイエット・ラグジュアリー”が、一歩遅れてサロン業界にやってきて、それら上質な服に合うヘアカラーが求められた影響も大きい。強く主張しないけれど、丹精込めて作っていることを意味した“クワイエット・ラグジュアリー”は、ヘアでは“髪の質感”で表現された。色的には派手ではなく、滑らかな艶感や収まりの良さなど、“生まれながらにして上質な髪”を思わせる質感が重要視される傾向があった。
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