伊勢丹新宿本店は1月16日〜2月14日、毎年恒例のチョコレートの祭典「サロン・デュ・ショコラ 2025」を開催する。今年のテーマは、「Moment/Infinity 一瞬と、無限と、ショコラと。」だ。カカオが育つ時間や生産者が素材に愛情を注ぐ時間、シェフがショコラを追求する時間など、一つのショコラの中に詰まっている人や自然が織りなす長い時間を意味する。昨年に続き3部構成を採用。店頭での体験価値を重視し、シェフによるライブ感溢れる実演販売やイートインを充実させた(去年より6ブランド増加)。日本初上陸のショコラティエを多数紹介するほか、日本の「サロン・デュ・ショコラ」でしか手に入らない直輸入の限定アイテムも用意する。
第1〜3部の概要
1月16〜20日に開催する第1部は「CACAO 〜躍動するカカオの瞬間〜」と題し、カカオをテーマにした商品を軸に取り扱う。従来のビーントゥーバーチョコレートの品ぞろえに加え、ビーントゥーバーチョコレートを使い菓子へと進化させた“ビーントゥーガトー”にも焦点を当てる。「パティスリージュンウジタ(PATISSERIE JUN UJITA)」のガトーショコラやマドレーヌのほか、「ル ショコラ ドゥ アッシュ(LE CHOCOLAT DE H)」の会場で焼き上げるフランなど、シェフが目の前で仕上げるデザートも堪能できる。
1月26〜29日に開催する第2部「ARTISANS 〜最高峰ショコラティエ・パティシエの技〜」は、M.O.F.(フランス国家最優秀職人章)シェフなど、世界最高峰のトップシェフのチョコレートを約100種そろえる。東京の「サロン・デュ・ショコラ」のためにブランドを立ち上げ、同イベントで世界初披露する仏発「ベルトラン・バレー(BERTRAND BALAY)」が注目だ。
2月2〜6日、8〜14日に開催する第3部「NEXT 〜広がり続けるショコラの魅力〜」は、ボンボンショコラやチョコレートを使った焼き菓子のほか、パンや食事系のイートインなど、さらなるショコラの魅力に迫る。フランスの巨匠「セバスチャン・ブイエ(SEBASTIEN BOUILLET)」と「ベルナシオン(BERNACHON)」はコラボレーション企画を実施。ミシュランガイド東京2020ビブグルマンにも掲載された清澄白河の中華料理店「オーツー(O2)」はカカオを取り入れた創作中華を披露する。前半・後半で9ブランドが入れ替わる。
トップシェフ渾身の一粒が楽しめる
限定セレクションボックス
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「サロン・デュ・ショコラ」に参加するトップシェフ渾身の一粒を詰め込んだセレクションボックスはパッケージが缶に変更となり、今年のテーマ「Moment/Infinity」から着想を得た2種が登場する。“ジョア〜歓喜の瞬間〜”(16ブランドから各1個、9936円)は、16人のシェフが「ショコラファンと共有したい、喜びを感じる(感じた)瞬間」を一粒にした。「ベルナシオン」のフィリップ・ベルナシオンや「クリスティーヌ・フェルベール(CHRISTINE FERBER)」のクリスティーヌ・フェルベール、「トゥルビヨン バイ ヤン・ブリス(TOURBILLON BY YANN BRYS)」のヤン・ブリス、「モリヨシダ(MORI YOSHIDA)」の吉田守秀らが参加した。
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“ドゥマン〜明日への歩み〜”(12ブランドから各1個、7776円)は、日々流れる時間の未来“明日”を表現。M.O.F取得者や、フランスのショコラ愛好家団体C.C.C.によるアワードの受賞者を中心に12人のシェフが「より良い明日(未来)へ向けて取り組んでいるコト、大切にしているモノ」を一粒にした。「ヴァンサン ゲルレ(VINCENT GUERLAIS)」のヴァンサン・ゲルレや「イヴァン・シュヴァリエ(YVAN CHEVALIER)」のイヴァン・シュヴァリエ、「ドゥブルベ・ボレロ(W. ボレロ)」の渡邊雄二らが腕を振るった。
初登場の注目ブランド
会期を通して約25カ国から144ブランドが参加し、そのうち24ブランドが初出店だ。徳島県発「プリズム ラボ(PRISM LAB)」からは徳島県の特産の木頭柚子を使用したショコラや、店で人気のカヌレのチョコレート味を会場で焼き上げ、「サロン・デュ・ショコラ 2025」限定で販売する。「モンサンクレール(MONT ST. CLAIR)」や「ル ショコラ ドゥ アッシュ」でスーシェフを歴任した大井博司による「サルカラ(SARKARA)」は、得意の焼き菓子を披露。会場で焼いたものも一部用意する。神奈川県に店舗を構える「パティスリーエムニジョウ(PATISSERIE ㎡)」もまた、チャンククッキーやチョコレートタルトなどの焼き菓子を販売する。
「レ スクレ ドゥ ノ ヴェルジェ(LES SECRETS DE NOS VERGERS)」として「サロン・デュ・ショコラ」に出店していたマキシム・フレデリックの新ブランド「プラン クール(PLEIN COEUR)」は、ショコラやサブレ、ケーキなどを販売する。「ベルトラン・バレー」のベルトラン・バレーは、セバスチャン・ブイエやエリック・カイザーらシェフの元で修行し、2023年にM.O.F.を取得した実力派だ。得意のガナッシュを駆使し、パッションフルーツやベトナム産カカオ、カプチーノなどのアソートを用意する。
「パトリック・ロジェ(PATRICK ROGER)」や「アルノー・ラエール(ARNAUD LARHER)」など数々の名店で修行し、23年にパリ10区に店を構えた「ラ・ショコラトリー ウィリアム・アルティーグ(LA CHOCOLATERIE WILLIAM ARTIGUE)」は、コルシカ島産のオレンジのコンフィを使用したオランジェットを制作。またミシュランガイド東京2025セレクテッドレストランに選出されるなど話題沸騰中の「ハルカ ムロオカ(HARUKA MUROOKA)」は、水のように飲めるチョコレート“水カカオ”と“カカオチュロス”を東京会場限定で販売する。