ニューヨーク、ロンドン、ミラノ、パリ、東京と5都市を巡った2014年春夏シーズンのコレクションサーキット。ショーやプレゼンテーションでは、最先端 のファッションもさることながら、コレクションのテーマを反映した会場や演出にも注目したい。ここでは、大がかりなセットや工夫を凝らした演出で魅せたブ ランドをピックアップ! パリ・後編となる今回は、「ルイ・ヴィトン」「ジバンシィ バイ リカルド ティッシ」「ケンゾー」「モンクレール ガム・ルージュ」「ジャンポール・ゴルチエ」「エルメス」の6ブランドを紹介する。
PHOTOS BY IKU KAGEYAMA, KIM WESTON ARNOLD
LOUIS VUITTON
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メリーゴーラウンド、噴水、エスカレーター、エレベーター、ホテルの扉といった過去のショーに使われてきた演出が黒一色に染められ、一堂に会した巨大な会場。マーク・ジェイコブスというファッションをこよなく愛すエンターテイナーは、「ルイ・ヴィトン」での集大成にふさわしい空間を用意した。
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GIVENCHY BY RICCARDO TISCI
アフリカ文化と日本文化の衝突をテーマにした今季。ランウェイの中央には、クラッシュした高級車の山を用意した。ショーは、アフリカ原住民のような男たちが奏でる力強い太鼓の演奏でスタート。そのインパクトもさることながら、フィナーレにモデルが円形のランウェイを歩く姿も圧巻!
KENZO
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会場は、昨年オープンしたばかりのパリ郊外にある映画関連複合施設「ラ・シテ・ドゥ・シネマ」。ランウェイの中央には、水を張った皿のような装置を並べた。けたたましいドラム音に共鳴し、皿の上の水はしぶきを上げる。ランウェイの奥では、天井から滝のように水が降り注ぐ。そんな大がかり演出でテーマである「海」を表現した。
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MONCLER GAMME ROUGE
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熱帯雨林のジャングルを彷彿とさせるセットを用意した。ただ、床は黄色いラインの引かれたコンクリートで都会的な印象を醸し出す。真っ赤なランプが点滅し、サイレンが鳴り響く中、ショーはスタート。ストリート感溢れるショーの最後には、ゴリラの着ぐるみが登場!スケートボードに乗って、ランウェイを駆け抜けた。
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JEAN PAUL GAULTIER
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5区にある老舗キャバレーでショーを行なった。舞台上に3人の審査員席を設け、ダンスを披露したり、ランウェイを歩くモデルたちに、さまざまな言語で「合格」「また来てね」と書かれたボードで判定するというユニークな演出で魅せた。フィナーレには、ゴルチエ本人が登場して、ダンスを披露!土曜の夜に行なわれたショーは、まさに"サタデー・ナイト・フィーバー"という印象だ。
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HERMES
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会場は、リュクサンブール公園にあるオーランジュリー(温室)。 今は使われていない温室に、大量のトロピカルな植物を持ち込み、元からそこにあったかのような熱帯雨林の屋内庭園を作り上げた。相当手の込んだ演出でありながらも、そう感じさせないのが、いかにも「エルメス」らしい。
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