PROFILE: 吉田朱里/YouTuber、タレント、モデル

アイドルグループNMB48の元メンバー、吉田朱里がプロデュースするコスメブランド「ビー アイドル(B IDOL)」は、2025年5月で6周年を迎える。ブランドを代表する“つやぷるリップR”の累計販売数は280万本を超え、大ヒットアイテムとなった。コスメプロデュースのきっかけとなったのは、18年12月に発売したムック本。付録のプロデュースリップがSNSを中心に若者の間で話題になり、3万部が即完売。吉田は「このムック本が売れていなければ、『ビー アイドル』は生まれていない」と語る。(この記事は「WWDJAPAN」2025年1月20日号からの抜粋です)
B IDOL
by AKARI YOSHIDA
BRAND HISTORY
2018年 12月 ムック本「IDOL MAKE BIBLE」を発売
2019年 5月 「ビー アイドル」が誕生
2023年 3月 「ビー アイドル」を“アイドルが手掛けたかわいい”から“大人かわいい”へ全面リニューアル
2024年 11月 原宿のビル1棟を貸し切った大型ポップアップを開催。約3000人が来場
「ビー アイドル」といえば、“脈ありPINK”“無敵テラコッタ”などのユニークな色名が特徴だ。インスタグラムのハッシュタグからヒントを得たそうで、「キャッチーなネーミングはとても重要で、耳に残りやすく、SNSで拡散してもらいやすくなる」と話す。
リップアイテムのほか、アイシャドウやマスカラ、ハイライターなどの幅広い商品を展開。吉田は価格に強いこだわりがあり、物価高が叫ばれている中でも「ビー アイドル」のアイテムは1個2000円未満を目指している。「1980円と2000円、この数字の感覚は全く違う。誰でも手軽にかわいくなれるコスメを届けたいし、購入のハードルを少しでも下げるため、価格設定には妥協しない」。
発表会をしない理由は「ファン第一」
「ビー アイドル」はメディア向けのいわゆる“発表会”を行ったことがない。その理由にファンファーストを掲げ、「最初に新商品を報告するのは、ファンの皆さんでありたい。きらびやかな発表会はもちろん憧れるけれど、自宅でライブ配信をして、画面の向こうにいる皆さんに話しているのが一番私らしい」と話す。今後もこのスタイルを継続し、ファンとの良好な関係を築く。
24年秋には原宿のビル1棟を貸し切った大型ポップアップを開催し、4日間で約3000人が来場。吉田は「予想以上の来場者数に驚き、『ビー アイドル』の可能性を感じることができた」と振り返る。今後はメイクアップアーティストと“コスメ好き”をつなぐ架け橋のような存在になりたいと意気込み、「プロとコスメを開発するのも面白いかも。プロのコスメは上級者向けで、少し難しいと思うことがある。プロではない私が入ることで素人の視点が加わり、双方の意見が融合した全く新しい商品が生まれるかもしれない」と期待を寄せる。