ファッション

「ヴィクター&ロルフ」2014年春夏パリ・オートクチュール 肌と洋服の境界線を探る全身ゴムのコレクション

 クチュールドレスを身にまとったモデルの集合体で京都・竜安寺の石庭を描いたクチュール復帰コレクションから半年。「ヴィクター&ロルフ(VIKTOR&ROLF)」のコンセプチュアルなコレクションは、今度は「肌と洋服の境界を探る」をテーマとした。

 モデルの代わりに起用したバレリーナが身につけているのは、全身ラテックス(ゴム)のドレスたち。ヌードやヌードピンク、モデルが黒人ならチョコレートブラウンのドレスは、体にピッタリと密着するため、モデルの"ナマ肌"とゴムドレスの境界が判然としなくなる。そこに加えたのは、手描きのリボンやプリーツ。ゴムは体に密着するから、3次元の構造を持ちにくい。それなら、一点一点手で描いて、ドレスのアクセントにしようという考えだ。実際はたった一着のゴムドレスは、たとえばブラトップとウエスト周りは別の色のラテックスで切り替えたり、素材が素材にも関わらずタッキングやノッティング(結ぶこと)、ドレーピング(垂らすこと)のテクニックに挑戦したり、クラフツマンシップは十二分に備わっている。

 フィナーレに登場したのは、リボンをボディペインティングしたモデルが全面に登場する「ヴィクター&ロルフ」の新フレグランス「ボンボン」。そう言えばこのブランドは、かつて初のフレグランス「フラワー ボム」を発売した時も、ショーでその世界観を伝えるコレクションを発表した。デザインデュオの2人にとって、ショーとフレグランスは決して遠い位置にあるワケではないのだろう。

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