1月13~16日開催の第87回ピッティ・イマージネ・ウオモ(以下、ピッティ)では、初参加のアメリカンブランドに注目が集まりそうだ。ピッティ・イマージネ社は、ファッションの見本市やイベントを企画するアメリカ企業リバティ フェアーズと提携し、ピッティに「ボーン イン ザ USA バイ リバティ フェアーズ」と冠したセクションを設け、20以上のアメリカンブランドを発表する。会場はピッティのメーン会場の一角で、第87回から4シーズンにわたり開催する。
「ボーン イン ザ USA バイ リバティ フェアーズ」を構成するのは、アメリカ生まれのウエアやデニム、アクセサリー、シューズのブランドだ。アメリカントラッドからスポーツウエアまでを集めたラインアップとなっている。参加するのは、「スリーバイワン」「アメリカン トレンチ」「BKC/ザ・ブルックリン・サーカス」「ディーエン 1920」「ディッキーズ1922/パーマー トレーディング カンパニー」「フィルソン」「フランク クレッグ」「フリーノート」「アイモジン & ウィリー」「ニッカボッカ マニュファクチャリング カンパニー」「MSL バイ ビリー・リード」「ノーマン ラッセル」「オーク ストリート ブーツメーカーズ」「クオッディ」「レッド・ウィング」「セイブ カーキ」「パーフェクト バイ ショット」「シャイノーラ」「ザ・ヒルサイド」「アップステート ストック」など。
ピッティ・イマージネ社のラファエロ・ナポレオーネ会長は今回の試みを、「ピッティをさらに国際的なプラットフォームにするための変革の一環」としている。「これまでもここでアメリカのブランドを発表してきたが、今回のように一カ所に集約するのは初めて。古き良き時代のアメリカと、新しいアメリカという2つの要素を融合させた」と話した。
アメリカ側の仕掛け人であるリバティ・フェアーズのサム・ベン・アブラハム創立者は、「『メード・イン・USA』は単なるステートメントではなく、一つの哲学なのだ。さまざまな業界においてローカル志向が強まる中、われわれもピッティでアメリカンブランドの素晴らしさを発信できることを誇りに思う」とコメント。また、今回の会場は120㎡だが、成功すれば今後はブランド数を増やし、スペースも広げると話した。
次回ピッティでは、1090社ものブランドが2015- 16年秋冬メンズ・コレクションを披露する。これらのブランドのうち、40%は海外からの参加だ。アメリカンブランドに加え、スウェーデンから6ブランド、ロシアから13社のファッション企業なども招く。また、ゲストデザイナーには「マルニ」と「フード バイ エアー」を選任している。ナポレオーネ会長は、約2万2000人のバイヤーが訪れると予想した。そのうち8000人は海外から、約800人は日本からのバイヤーと見ている。