ファイブフォックスが百貨店向け婦人服「アルチザン(ARTISAN)」「ベータ」「バジーレ28(BASILE28)」の2015年春夏コレクションを発表した。日本の伝統美の追求と西洋との調和を掲げる「アルチザン」は、蓮の葉やしだれ梅、しだの葉など和服に使われる柄を現代的なボタニカルプリントに仕立てたり、家庭機を使用して編んだニットやふくれ織りで立体感を出したりしたウエアをラインアップ。また今季は、ブランド初のデニムアイテムを制作。しゃくやくのデザインを抜染と顔料プリントで表現したもので、スカートとパンツを用意する。「ベータ」のイメージソースは「マリン」。アイレットが付いた編み上げデザインのホワイトシャツに、リラックス感のあるデニムトラウザーやサルエルパンツをコーディネートする。ラミーコットンのパーカなど、生地にこだわったベーシックなアイテムもラインアップする。「バジーレ28」の今季の目玉は、王子製紙と協業したコートだ。和紙などの原料に使われるマニラ麻で作った紙にブランド名をプリントし、糸状に裁断した後、ラグジュアリーブランドの生地制作を手掛ける日本ホームスパンが織り込みを行った。ほかにもレザーのライダースジャケットなど、マニッシュな大人の女性に向けたアイテムを提案する。
同社は「コムサデモード」設立40周年を間近に控えている。飲食業態「カフェコムサ」も国産素材にこだわったスイーツを提供するなど、リブランディングを実施。今後は一見するだけでは分からない商品の背景やストーリーを発信したいという。