ファッション
連載 エディターズレター:FROM OUR INDUSTRY 第175回

パリのプランタン百貨店だと、二次流通はこうなる

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パリのプランタン百貨店だと、二次流通はこうなる

先月のパリ出張では、久々にじっくり時間をかけてプランタン百貨店をウロウロしました。プランタンは現在、ウィメンズ館に相当するモード、メンズ、そしてコスメ&メゾン(雑貨やインテリアのイメージでしょうか?)の3館体制ですが、日本の百貨店同様、ラグジュアリー&プレステージと、MZ世代をターゲットにしたコンテンポラリーブランドへのシフトが鮮明です。昔ながらのごくごく一般的な中流階級に向けては、「プライベートブランドがあれば」という感じ。日本の百貨店は、そこまで国内アパレルメーカーを“ないがしろ”にしてはいませんが、ラグジュアリー&プレステージ、そしてコンテンポラリーブランドへの傾倒は変わりません。「将来的には、こんな売り場が増えていくのかな?」。かなり割り切ったシフトチェンジを目の当たりにすると、正直期待と不安が交錯します(とはいえ、日本のブランドは諸外国のブランドに比べると時流へのアジャストが上手なので、プランタンと全く同じフロア構成になるとは思えません)。

ボン・マルシェやギャラリー・ラファイエットではなく、プランタンを選んだのは、モード館の7階を丸ごと使った、サステナビリティをコンセプトにしたビンテージ品を扱う1300㎡もの常設スペースをじっくり観察したかったからです。上の記事にある通り、この売り場はコロナ禍の2021年9月にオープン。オフィススペースを改装しました。自社が買い付けたデザイナーズからラグジュアリーブランドのメンズとウィメンズ、バッグ&シューズ、ジュエリー、雑貨を展開。買い取りも行っており、持ち込んだ古着は72時間以内に査定され、同百貨店全店で使えるギフトカードと引き換えられるそう。フランスのビンテージストアは委託が主流のため、ギフトカードとはいえ買い取りを行うのは画期的だそうです。

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