ビューティ
連載 SNSトレンドに、業界は「どうする」? 第111回

美容医療はルッキズムの呪いになってはいけない

有料会員限定記事

美容医療の普及は「WWDJAPAN」の記事でも何度も取り上げていますが、SNSというチャネルから観測しているといくつか危惧すべきことが起きています。まず、医療の専門的知識が乏しい一般の消費者による不確かな情報発信や、リスクが伴う不可逆的な施術の安易な推奨などです。“バズれば正義”(=多くの人が拡散しているから正しい情報のように見える)という風潮がSNSにはあり、消費者の情報リテラシーを高めること、あるいはクリニックやメディアから正しい情報を発信していく必要があると感じています。

しかし、啓蒙していくべき美容クリニックのいくつかのSNSアカウントが、「あの芸能人はどこを整形しているか医師が解説!」「あの芸能人もここを整形すればもっと可愛くなる!」「こういう顔になりたい人におすすめの整形」など、目を疑うようなコンテンツを発信していました。SNSの普及で若年層のルッキズム問題が深刻化している中、コンプレックスを抱える消費者と日々接していると思われるクリニックが、こうした発信を躊躇いなくコンテンツ化していることにショックを受けました。もちろんクリニックもビジネスですから、SNSでフォロワーを増やす、拡散されることは戦略として必要だとは思います。しかし、「医療」を提供する立場である限りその発信には責任が伴うべきです。

この続きを読むには…
残り192⽂字, 画像0枚
この記事は、有料会員限定記事です。
紙版を定期購読中の方も閲覧することができます。
定期購読についてはこちらからご確認ください。

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

“カワイイ”エボリューション! 2026年春夏ウィメンズリアルトレンド特集

「クワイエット・ラグジュアリー」の静寂を破り、2026年春夏のウィメンズ市場に“カワイイ”が帰ってきました。しかし、大人がいま手に取るべきは、かつての「甘さ」をそのまま繰り返すことではありません。求めているのは、甘さに知性と物語を宿した、進化した“カワイイ”です。「WWDJAPAN」12月15日号は、「“カワイイ”エボリューション!」と題し、来る2026年春夏シーズンのウィメンズリアルトレンドを徹…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。