日本人デザイナーの富永航(28)が4月21〜25日にフランス・イエール地方で開催された第31回イエール国際モード&写真フェスティバル(以下、イエール)のプルミエール ビジョン グランド プライズを受賞した。富永は昨年セント・マーチン美術大学を卒業した若手だ。賞金1万5000ユーロ(約187万5000円)の他、シャネルが所有するアトリエで働けるチャンスを得た。
富永はマダム・グレ(Madame Gres)やドイツブランド「ブレス(BLESS)」からインスピレーションを受けたといい、プリーツを施したスリーブや染色したコーデュロイ、プリントパンツをそろえたコレクションを発表した。「特にメンズウエアにおいて、洋服にファンタジーな要素を取り入れたかった。イエールは新しい人と出会える絶好のチャンスだ。私は将来メンズウエアで何か面白いことをしたい。好きなデザイナーはベルンハルト・ウィルヘルム(Bernhard Willhelm)やウォルター・ヴァン・ベイレンドンク(Walter Van Beirendonck)、クレイグ・グリーン(Craig Green)」。ファッション部門の審査員の1人を務めたジュリアン・ドッセーナ(Julien Dossena)「パコ ラバンヌ(PACO RABBANE)」ウィメンズウエア クリエイティブ・ディレクターは「彼のプリントの混ぜ方やボリュームの出し方は見事だ。まるで若い三宅一生のようだ」とコメント。
イエールは「ヴィクター&ロルフ(VIKTOR & ROLF)」や「アンソニー ヴァカレロ(ANTHONY VACCARELLO)」などが過去にグランプリを受賞している。
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LAURE GUILBAULT
訳 WWDジャパン編集部