イタリアのデザインを日本の素材、日本の技術で形に仕上げた、「エルメネジルド ゼニア(ERMENEGILDO ZEGNA)」の"クチュール"ラインのメイド イン ジャパン コレクションについて、来日したエルメネジルド・ゼニア最高経営責任者(CEO)は、「("クチュール"ラインのデザインを手掛ける)ステファノ・ピラーティのスタイルを、エルメネジルド ゼニア社のノウハウと日本のカルチャーで作り上げる、1度きりのコレクション。それはさながら、日本とイタリアをクロスオーバーするプロジェクトだ」と話した。さらに彼は、「クロスオーバーと言えば、最近は、男性のスタイルもクロスオーバーしている。スーツにスニーカーを合わせたり、カシミヤのカーディガンにローファーをスタイリングしたり。これまでの既成概念にとらわれない自由な着こなしは、まさにカジュアルとフォーマルのクロスオーバーであり、トラッドとモダンのクロスオーバーだ。昨今、国際的なブランドに成長するには、このクロスオーバーの考え方が欠かせない。これを自らのものにするのは、とても難しいが、一方で興味深いことで、クロスオーバーを学ぶことができれば、ビジネスも個人のスタイル作りもとたんに楽しくなるだろう」という。
メイド イン ジャパンを含む"クチュール"ラインのコレクションについて、ヘッドデザイナーのステファノ・ピラーティは、それを「ニューリーダーシップジェネレーション」と話している。その具体像をジルドCEOに聞くと、「チャレンジスピリットにあふれた、常に半歩、もしくは一歩先行く人物のこと。『エルメネジルド ゼニア』と言えば多くの人はビジネスマンを思い描くだろうが、リーダーはあらゆるプロフェッショナル。スポーツマンもセレブも、アーティストも、挑戦を恐れず、自分のスタイルを持ち、クールなパーソナリティーを発信する人物なら、誰でもニュー・ジェネレーションのリーダーだ」と話す。
そんな「ニューリーダーシップジェネレーション」を定義したステファノ・ピラーティにクリエイションのトップを任せて3年。彼を起用した理由を、「ブランドを違う次元に導くため」「新たな男性、特にスタイル・コンシャスな男性を獲得するため」「『エルメネジルド ゼニア』の技術力や研究力を客観的な視点に立ち活用するため」と話すジルドCEOは、「彼の登用により、『エルメネジルド ゼニア』の世界は大きく広がった。今後も、この世界を広げる努力を続けていきたい」と意欲的だ。具体的には、急伸しているメイド・トゥ・メジャーのオーダーメイド、パルマの工場を拠点に拡充を続けるシューズとレザーアクセサリー、世界的に成功を収めているアッパー・カジュアルなどがさらなる成長の糧になると分析する。
■「メイド イン ジャパン」プロジェクト公式サイト
■関連記事
メイド・イン・イタリーの雄「エルメネジルド ゼニア」が日本のアルチザンとコラボ