ユナイテッドアローズ(UA)が2月20日、都内ホテルで第24期の全店店長会を行ない、4回目となる接客ロールプレイング大会「束矢グランプリ」を同時開催した。決勝戦では、書類選考や予選会を勝ち抜いた12人が、7分間の持ち時間で、立ち居振る舞い、アプローチ力やヒアリング力など、店頭接客を通じて磨き上げてきた接客販売スキルやもてなしの心を競い合った。UAグループ全ストアブランドの販売員約3000人の頂点に立ったのは、「UA」ルミネ新宿店の野川晶代セールススタッフ。2012年度の個人CS大賞や、ルミネが開催するロープレ大会の大賞であるルミネストゴールドも含め、3冠に輝いた。
重松理・会長とガッチリと握手し、賞状、賞金とトロフィーを受け取った野川セールススタッフは、「ロープレがすごく苦手で、でも接客が好きで……。丸2年間、たくさんの方に支えていただきながら、接客や組み立てという基本・基礎を学ばせていただき、自分なりに解釈したうえで接客できるようになったと思う。たくさんお店のスタッフや本社の方々に時間をいただいたので、これを店舗に落とし込み、一人でも接客が楽しいと思ってもらえるスタッフを増やしていきたい」と大粒の涙を流しながら、喜びとさらなる決意を語った。
審査員を務めた花崎淑夫UA顧問は、「ベーシック部分は完璧だった。ベーシックは当たり前のことだけれども、難しいもの。これができるのは、組織の力。個人の力だけではない。ただし、ベーシック、プラスアルファが最後の差別化の手段になる。UAが素晴らしいのは、店頭の価値を本当に理解していること。高度に完成された接客販売を追求されている。店はお客さまのためにある。販売スタッフはお客さまのためにいる。結果として生計を立てているだけで、お客さまの役に立つのが、使命。それを追求することが、皆さん一人の生きがいになり、接客販売の素晴らしさになる。楽しみながら、日々努力してもらいたい」とコメント。
栗野宏文UA上級顧問も「2〜3年前の束矢グランプリの後、重松会長と岩城社長(当時)が『非常に良かったけれど、もっと前のめりになってもらいたい』と話しており、次の年から前のめりさが見事に出ていた。今回も前のめりだった。そうなれるのは、エネルギーがお客さまを向いているから。少し辛口になるが、我々はお客さまに満足していただき、常にお客さまに向いてやり続けてきたからここまでこられた。最近、本社を見ていてお客さまのほうをみているのではないのではと感じることがある。すべてがお客さまに向き、お店に行き、数字ではなく、お客さまを見て、自分たちが愛を届ける担い手として、自分の中に深く落としてほしいと思う」と語った。
重松理・会長は、「UAもここまできたかな、と涙ながらに見ていた。20数年前に創業した時と、今の皆と気持ちが同じだなと思うやはり、本当に我々の生きがい、やりがいは、お客さまの『ありがとう』だ。お客さまの問題解決こそが価値創造。それがあるからこそ、店頭に足を運んでいただいていると思う。お客さまの満足のために、問題解決を日々していただいている。感謝している」と感無量だった。
なお、準優勝は入社5年目の「ビューティ&ユースUA」新宿店の伊藤亜花梨セールススタッフ、審査員特別賞は、同じく5年目の「UAグリーンレーベルリラクシング」北千住店の��橋祐也セールススタッフだった。