三井不動産は27日、神奈川県海老名市に29日開業する商業施設「ららぽーと海老名」を関係者に公開した。JR相模線、小田急小田原線、相鉄本線の3路線が乗り入れる海老名駅の西口に立地し、店舗面積5万4000平方メートルに263店舗が入る。既存のららぽーとと同様にファミリー客を想定しながらも、周辺に大手企業の事業拠点や学生が多い環境を踏まえて、大人が1人で楽しめるようなテナントやイベントを充実させる。半径10キロメートル圏内に住む140万人を主要対象に、売上高300億円を計画する。
RSC(広域型ショッピングセンター)でおなじみのファッションや飲食のテナントをほぼ勢ぞろいさせているほか、高島屋のサテライト業態「タカシマヤ スタイルメゾン」の1号店を誘致した。各フロアの中央(セントラルゾーン)には、ららぽーとによるテーマゾーン"エビセン"を設けた。子育てファミリーを対象にした"エビセン コアシス"には木製の遊具で遊ぶエリアを取り囲むように、ベビー・キッズ雑貨、幼児教室、親子カフェ、写真スタジオを配置する。大人が学び、交流する場と位置付ける"エビセン フラット"は書店、旅行代理店の「HIS」、鞄の「エース」などの店を集積するとともに、定期的にワークショップやセミナーなどを開催する。RSCとしては珍しく飲食店は23時まで営業し、会社帰りのビジネスマンの利用を促す。
海老名駅を挟んだ東口には2002年に開業した商業施設「ビナウォーク」(運営:小田急電鉄)があり、「マルイ」を含めて百数十のテナントが営業している。ららぽーと海老名にはビナウォークにあるシネコンや「ユニクロ」は入っていない。三井不動産の小島浩史・商業施設本部リージョナル事業部長は「西口(ららぽーと)と東口(ビナウォーク)で補完関係を築いて、街全体の活性化に貢献したい」と話す。