村田晴信デザイナーの「ハルノブムラタ(HARUNOBUMURATA)」は、ブランド初の直営店を東京・元麻布にオープンした。1階にアトリエ、地下1階に予約制のプライベートブティックという2フロアであり、売り場面積は50平方メートル。
ショップは、ポストモダン建築の旗手として国際的に活躍した建築家の礒崎新が、キャリアの初期に手掛けた自宅兼アトリエだった。店内はサロンのような空間で、フランスのインテリアデザイナー、ピエール・ポラン(Pierre Paulin)がデザインした赤い巨大ソファがゲストを出迎える。コンクリート打ちっぱなしの無機質な空間に、エレガントな「ハルノブムラタ」のエレガントなウエアが映える。同ブランドのコレクションをフルラインアップするほか、予約時に希望すれば、過去のアーカイブやサイズ指定したアイテムなども取り寄せられる。
村田デザイナーは、「これまでも時々、お客さまには(別エリアにあった)アトリエに来てもらってオーダーメードのアイテムを仕立てることがあった。ブランド立ち上げ時から、5年ほどでそのような新しいクチュールの形を本格的に提案したいと考えていたため、直営店オープンすることにした」と話す。卸と共に個人オーダーの売り上げも順調に伸びているといい、今後は顧客の要望に応じたオリジナルアイテムの制作も検討していく。「ショップを通してファンとのコミュニケーションを密にとっていきたい」と意気込んだ。