アディダス オリジナルスは、定番スニーカー「スーパースター(Superstar)」の最新モデル「スーパースター 80s ヴィンテージ デラックス」を発売した。2015年は同モデルが生誕45周年を迎えるメモリアルイヤー。今年、アディダスに縁のあるカリスマたちとのコラボレーションなどが続々と登場する予定だ。その再ブレイク寸前の「スーパースター」の45年の歴史を振り返ろう。
HISTORY
バスケットボールのメジャーリーグを席巻した1970年代を経て、80年代には都市部におけるファッションと音楽を結び付け、世界的なストリートウエアの定番へ。「スーパースター」はクラシックでありながら、今最も旬なファッションアイテムとして再び注目を集める。
【1969】
バスケットボール用のシューズとして開発された「スーパースター」は、1969年にコートデビュー。(※一般的には70年のデビューで知られている)当時はパフォーマンス重視の実用的な性格が強かったが、機能に裏打ちされたシンプルなデザインは、現代にも通じるセンスをすでに備えていたといえる。
(c)Getty Images
【1970s】
それまでキャンパス製のシューズが主流だったバスケットボールシーンで、オールレザーの、しかも驚くほどに軽い「スーパースター」は瞬く間にプロ選手の間に広まっていった。その履き心地は、レイカーズを代表するカリーム・アブドゥル・ジャバー選手に「まるで素足に三本線がプリントされているようだ」と言わしめたほど。70年代半ばには、NBA選手の75%以上が着用する人気モデルに。
(c)Getty Images
【1980s】
NYのヒップホップグループ、ラン・ディーエムシーが「スーパースター」を愛用していることを知ったアディダスは、彼らをオフィシャルにサポート。スポーツとヒップホップ、そしてファッションが初めて結びついた歴史的瞬間だ。このブームは東京を含む世界の都市へと飛び火して、ストリートにおける「スーパースター」人気は決定的なものに。今「スーパースター」がファッションアイテムとして認知される原点はここにある。
【1990s】
まだスケートボードシューズが少なかった80年代、スケーターたちは強度のあるバスケットシューズ、つまり「スーパースター」などを重宝し、同モデルはスケートボードカルチャーの歴史にも名を刻むこととなった。90年代に入るとスケートボード界のカリスマ、マーク・ゴンザレスとのコラボが実現し、これを機にアディダスはスケートボードカテゴリーを強化。後にデニス・ブセニッツ、サイラス・バクスター・ニースなどのトップライダーも所属し、プロダクトを通して広く影響を及ぼすことに。
左:(c)Getty Images 右:PHOTO BY SILVIA OLSEN/REX
【2000s-】
「ネイバーフッド(NEIGHBORHOOD」や「ハイク(HYKE)」とのコラボ、NIGOや倉石一樹がディレクションするモデルなど、東京発信の「スーパースター」が2000年以降一気に増殖。ストリートにおける市民権はどんどん深く広くなっていく。一方、コレクションやレッドカーペッドの上でも「スーパースター」はもはや定番アイテム化していると言っていい。上のスナップは、直近の2015年春夏パリコレクションから。ベーシックな「スーパースター」を履いたファッショニスタが最近また増えてきている。
■アディダス オリジナルス「スーパースター 80s ヴィンテージ デラックス」
価格:1万6000円
サイズ:22.0〜30.0cm
URL:http://adidas.jp/lookbook/originals/
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