「エルメス(HERMES)」は3月8日(現地時間)、パリで2025-26年秋冬コレクションを発表した。ファッション業界の関係者だけでなく、同メゾンの上顧客も多く招待されるショーの会場には、普段は滅多に見かけることのない希少なバッグが一堂に集結する。アリゲーターやクロコダイルといった、スペシャルオーダーのみで入手可能とされるエキゾチックレザーはほんの序の口。パリ本店フォーブル・サントノーレ店の外観をイメージしてデザインされた“バーキン・フォーブル”、ミリタリーウエアに着想を得て生まれたキャンバス素材の“バーキン・カーゴ”、トリックアートの影のようなデザインの“シャドウ・バーキン”といった、店頭のディスプレーにも並ぶことの少ないバッグが目白押しだ。さまざまなラグジュアリーブランドのショー会場で注目を集め、“ババニ・シスターズ”の愛称で知られるファッション愛好家スネハル&ジョティ・ババニ姉妹(Snehal&Jyoti Babani)も来場。色とりどりのレザーキーケース“クロシェット”をヘアアクセサリーに応用し、バッグは一つでは飽き足らず、シルクスカーフで3つ繋げるという独創的なスタイルで、スナップカメラマンだけでなく会場内でも他ゲストからのフラッシュを浴びていた。
そんな最高級レザーのバッグを、来場者たちは実用性とエレガンスを併せ持つ「エルメス」のウエアと合わせて、奇をてらうことなくエフォートレスに携える。上顧客にとっては、ショー会場は最新コレクションから来シーズンの自身のワードローブを決める場所であり、新たにオーダーするデザインのインスピレーションを得たり、レアピースを品評し合う機会でもあるようだ。