ミラノのバッグ&シューズブランドによる最新コレクションは、ウエアのトレンドともリンクし、柔らかく起毛感のあるリッチなテクスチャーが主流となった。カラーはチョコレートブラウンやパープルなど、深みのある落ち着いた色合いが際立つ。新たな動きを見せるのは、「セルジオ ロッシ(SERGIO ROSSI)」。ポール・アンドリュー(Paul Andrew)=クリエイティブ・ディレクターによるディレクションのもと、3つのコアバリューでネクストステージへと進む。(この記事は「WWDJAPAN」2025年3月17日号からの抜粋です)
「セルジオ ロッシ」のポール・アンドリューは、
「クラフト」「アート」「テクノロジー」に傾倒

ポール・アンドリュー/「セルジオ ロッシ」クリエイティブ・ディレクター
「セルジオ ロッシ」はクリエイティブ・ディレックターに就任したポール・アンドリューによるデビューコレクションを発表した。アンドリューは、「これまでさまざまなブランドで働いたが、今はまるで家に帰ってきたような感覚だ」と心境を語る。自身の強みを存分に発揮できる最適な場にいるのだという自信が表情ににじむ。
チームに加わった昨年、アンドリューはまずイタリア北東部のサン・マウロ・パスコリにある自社工場を訪れた。トム・フォード(Tom Ford)がデザインしたこの施設は、輝くシルバーとミラーに囲まれ、田舎の風景に突如現れる異質なほどのモダンな雰囲気に驚いたという。「そこに置かれている創業者セルジオ(Sergio Rossi)のアーカイブシューズも同様に非常にモダンだった。彼はシューズの限界を壊し、前衛的な挑戦を続けた人なのだと知った」。自身に課せられたミッションは、創業者の未来志向と現代性を受け継ぎ、次代に向けて前進させることだと続ける。
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