ファーストリテイリング傘下のユニクロは19日、グローバル戦略ブランドと位置付けるインナーウエア「エアリズム」を今期、世界で5300万枚販売すると発表した。都内で会見した柳井正ユニクロ会長兼社長は、「『エアリズム』の名前を覚えてもらいたい。これに賭けている。今までの肌着の概念を変えたい。これは日本の技術の結晶。日本のメーカーの技術力は世界最高だが、小売業であり—サービス業である我々のマーチャンダイジング力、マーケティング力、技術開発力があってできたもの。『ヒートテック』に次ぐ世界戦略ブランドとして、初めて世に問う、大切な商品だ」と語った。欧米やアジアでは下着を着ない人々も多いため、着用することで快適な生活を提供し、服を通じて、人々の生活を変えたいという。
「エアリズム」は2007年から快適インナーとして打ち出してきたサラファインとシルキードライを合わせて昨年からブランド化したもの。2012年に3400万枚、2007年の販売から6年間の累計で8800万枚を販売してきた。中嶋修一ユニクロ取締役は、「『ヒートテック』は年間販売数量が1億点を超えているが、6年目の販売数量は2800万枚。エアリズムは6年目で3400万枚であり、同じ推移をたどっている」として、『ヒートテック』級の大ヒット商品になると期待する。
「究極の心地良さ」をテーマに着心地や吸汗速乾性などに改良を加えるとともに、色柄をメンズで昨年の50から今年は100へ、ウィメンズでは140から200色柄へと拡大しているのが昨年との違い。「試合中も着用している」という、ブランドアンバサダーでテニス世界ランキング1位のノバク・ジョコビッチ選手や、バレリーナのポリーナ・セミオノワさんを起用したテレビCMを始めとしたキャンペーンを3月20日から展開する。