アッシュ・ペー・フランス(以下、HPF)は、長年輸入販売しているフランス発アクセサリー「ジャック・ル・コー(JACQUES LE CORRE)」を日本生産に切り替えた。同ブランドは1985年、デザイナーのジャック・ル・コーがパリで設立したアクセサリーブランド。アイコンバッグの“リスボン”は98年に誕生以来、ロングセラーバッグとして愛され続けている。創業当時からフランスで生産をしてきたが、アッシュ・ペーが25年春夏からメード・イン・ジャパンに生産を切り替える。同じデザインで約30年も売れ続けるバッグは少ない。売れ続ける理由と日本生産に切り替える背景をHPFのプレス米田沙良さんに聞いた。
性別やオケージョン問わない“永遠の定番”
「ジャック・ル・コー」の“リスボン”は、HPFを代表するロングセラー。定番中の定番として長年売れ続ける理由は、ミニマルなデザインと高い機能性。安定感のあるどっしりとした形で、ファスナーやハンドルの留め具などがさりげないアクセントになっている。米田さんは、「“リスボン”は、手に持ったときのシルエットや持つ人の所作まで美しく見せるようにデザインされている」と話す。持ちやすいハンドル、ファスナーの開閉のしやすさなど使いやすさもリピーター続出の理由だという。
シンプルなデザインゆえ、バッグをキャンバスに見立てて毎シーズンさまざまな素材やカラーが登場。サイズもお出掛け用のマイクロサイズから書類を入れるビジネスサイズ、旅行用など用途に合わせて選べる豊富さも人気の理由だ。「オケージョンを選ばない万能バッグとして、男女問わずファンが多い。特にミディアムサイズは、汎用性が高く人気だ」と米田さん。A4書類やノートパソコンが入るミディアムサイズは仕事用としても、着替えを入ればジムバッグにも、ちょっとした旅行にも大活躍。ハンドルが長めで肩掛けも可能だ。ちょうど良いサイズ感と収納力、使いやすさ、シーンを選ばないデザインで男女問わず愛用者が多いという。これ1つあればシーンを選ばず、ずっと使える“永遠の定番”と呼ばれる所以だ。
日本生産に切り替え若年層にもアピール
国内生産初の2025年春夏のテーマは、“時を超える優雅な旅”。原宿や浅草など東京を象徴する場所をインスピレーション源に、使いやすい定番色を中心に展開する。渋谷の夜景をメタリックなカラーで表現した“ネオンドリーム(ブルー)”、伝統と幻想が交差する浅草をイメージした“ブラック”、洗練された銀座のエレガンスを表す“クリーム”、恵比寿ガーデンプレイスの街並みを想起させる“ゴールデンハーモニー(ブラウン)”、遊び心溢れる原宿のエネルギーを象徴する“キャンディーライツ(ターコイズ)”が登場。ミディアムが14万円台、スモールが12万〜13万円台、ミニが9万〜10万円台、ミニミニが8万〜9万円台と、より手に取りやすい価格になった。全国のHPFが運営するセレクトショップで販売する(“ネオンドリーム”と“クリーム”は4月4日発売)。