
強さの表現の一つとして、自立したワーキングウーマンを描くコーポレート・シックなスタイルも多出した。象徴的なのは、「ステラ マッカートニー(STELLA McCARTNEY)」などが提案した1980年代を想起させるパワーショルダーのテーラリング。ペンシルスカートや絞ったウエストで、マスキュリンとフェミニンの対比を表現するアプローチも引き続き多い。(この記事は「WWDJAPAN」2025年3月24日号からの抜粋です)
「ステラ マッカートニー(STELLA McCARTNEY)」
仕事もプライベートも全力投球
モダンなオフィスを舞台に、仕事もプライベートも全力で楽しむ“レディーボス”のようなビジネスウーマンの姿を描いた。スーツやコートなどのテーラリングからチャンキーなニットやミニドレスまで、デザインを特徴づけるのは1980年代をほうふつとさせる大胆なパワーショルダー。そこにレースやドレープ、ブラカップ、絞ったウエストで官能性とフェミニニティーを加えている。エキゾチックスキンに代わる素材やスネークプリントも多用。
「サンローラン(SAINT LAURENT)」
ジュエルカラーで彩るハンサムウーマン
パワーショルダーのトップスとタイトスカート、比翼仕立てのスタンドカラーコートなどをリッチなジュエルカラーに仕上げ、色を楽しむ分、ディテールは極力そぎ落とした。コートのベルト、ブラウスのボウ(リボン)、ここに縫いつけたネックレスを除き、後づけのデザインは皆無。ピュアなフォルムとボリューム感で、イヴ・サンローラン(Yves Saint Laurent)の創世記のアイデンティティーに立ち返る。フィナーレは、ドレスにレザーブルゾン。
「シャネル(CHANEL)」
象徴的なスーツの多彩なアレンジ
トップに就任するマチュー・ブレイジー(Matthieu Blazy)のデビューは10月になるため、今季もデザインチームによるコレクション。自立した女性の代表とも言える創業者ココ・シャネル(Coco Chanel)が確立したメゾンコードを、現代的に再解釈した。象徴的なスーツスタイルは、チュールのケープで覆ったり、ラップスカートとフレアパンツを重ねたり、ニットのトロンプルイユで表現したり。キーディテールはリボンで、ボウタイや袖口の装飾からプリント、ヘアアクセサリーにまで用いた。
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