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大阪・関西万博「大阪ヘルスケアパビリオン」が全容公開 55年ぶりの“人間洗濯機”などで目指すは280万人来場

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  • 吉村洋文大阪府知事が “ミライ人間洗濯機”を体験

2025大阪・関西万博「大阪ヘルスケアパビリオン」は3月23日、4月14日の開幕に先駆けて全容を公開した。屋外も含めた敷地面積は約1万500平方メートルと180以上を超えるパビリオンの中で2番目の規模を誇り、想定する来場者数は280万人。大阪に拠点を持つ医療や飲食、ビューティ関連の企業が計441社出展し、「『人』は生まれ変われる」「新たな一歩を踏み出す」の意味を込めたテーマ「REBORN」を、各々の技術や事業を拡張した展示や体験で表現した。

5000平方メートルの規模の本部棟のメインコンテンツは、1階から2階にかけて展開する“リボーン体験ルート”だ。まず、“カラダ測定ポット”で心血管や筋骨格、髪、肌、視覚、脳、歯の健康データを測定し、体の状況を把握する。この健康データを元に生成された25年後の自身のアバターと出会い、各企業が自社の技術や事業を生かして創造するブースで測定結果を活用したコンテンツや未来のヘルスケア、都市体験ができる。

例えば、ロート製薬は“アイケアステーション”と題したブースで、目の状態をセルフチェックできるデバイスを展開。ミルボンは“自分らしく美しく生きる美容院”と題し、“カラダ測定ポット”のデータに基づいたアイテムの提案などがかなう美容室空間を表現した。タカラベルモントは計374個の多面体を組み合わせて制作したクリスタルのアート空間を展示し、多面的な美について見つめ直す空間を作った。

そのほかのヘルスケア部門の出展企業は、一般社団法人日本MA-T工業会、江崎グリコ、ファーマフーズ、椿本チエイン、SyncMOF、ニプロ、森永乳業、サイエンスなど。各出展企業の担当者は、国内外からの多くの来場客が見込める機会として、「事業や企業の認知拡大による飛躍の契機」「未来を担う学生などと接点を持つ場」となることに期待を示した。

1階の中央部にある“アトリウム”エリアは、iPS細胞の展示“iPS Cells for the Future”を据え、大阪・関西の再生医療のポテンシャルを発信する。また、入浴しながら健康状態の可視化できるサイエンスによる自動入浴機械“ミライ人間洗濯機”も展示。予約すれば体験も可能で、すでに850人を超える応募者が集まっているという。アウトソーシングが提供する“AIコンシェルジュロボット“は、万博に関する質問に対応し、バイタルチェックもできる。

“リボーンチャレンジ”は、400を超える大阪の中小企業やベンチャーの技術やサービスを1週間ごとに異なる26のテーマで展示。フードエリアには、関西の料理人や教育機関、企業による調理パフォーマンスや料理教室が開かれるデモキッチンや、エア・ウォーターが運営するロボットがドリンクを提供する「AIR WATER NEO MIX STAND」、自動ソフトクリーム盛り付け体験ができる「NISSEI Mouthful Creations」、医薬品からお土産までをそろえるドラッグストア「アカカベ 大阪ヘルスケアパビリオン店」などが軒を連ねる。

屋外には、未来のエンターテイメントを体験できる“XD HALL“を設置する。カプコンが「モンスターハンター ブリッジ」を提供。専用のARデバイスを装着し、360度シアター、立体音響、床振動を活用し、全身でゲーム「モンスターハンター」の世界を体感できる。

そのほか、“いのちの湧水(いずみ)”では水耕栽培と陸上養殖を組み合わせた循環型生産システムを展示。水盤上のイベント広場“リボーンステージ”では、協賛企業や協力機関、大阪府内の自治体などによるさまざまなイベントを開催する予定だ。

「大阪ヘルスケアパビリオン」の担当者は「今まで展示内容の説明文やパースで想像を膨らませていたが、実際にパビリオン内の展示が完成し、協賛企業が運営する様子をみて、3週間後の開幕にワクワクしてきた」とコメント。同パビリオンの役割は「大阪の優れた技術やサービス・さまざまな魅力を発信し、開催地が出展するパビリオンとして万博開催の意義の実現に貢献するほか、世界中から多くのお客さまを大阪らしいホスピタリティーでお迎えすること」とし、「“リボーン体験ルート”で未来の自分に出会い、その後のさまざまな体験を通じて、将来の自分の変化を想像し、実践するきっかけになれば」と話した。

吉村洋文大阪府知事が
“ミライ人間洗濯機”を体験

23日に開かれた内覧会では2025年日本国際博覧会大阪パリピオン推進員会の会長を務める吉村洋文大阪府知事が登場し、“アトリウム”でサイエンスが展示する“ミライ人間洗濯機”に入浴した。前回の1970年の万博でも展示した“人間洗濯機”の進化版として、当時の“人間洗濯機”を展示した三洋電機(現パナソニックホールディングス)とサイエンスが共同で開発。吉村大阪府知事は、「最初は不安半分期待半分だったが、全く苦しさなどはなく、とても気持ちよくてスッキリした。音楽や映像で心もリラックスでき、多くの人にぜひ体験してほしい」とコメントした。

■大阪ヘルスケアパビリオン
会期:4月13日〜10月13日
時間:9:00〜21:00
場所:夢洲、大阪府大阪市臨海部(会期中の1日券は大人7500円、中人4200円、小人1800円※早割や平日券、夜間券などあり、「大阪ヘルスケアパビリオン」は“リボーン体験ルート”と“XD HALL”は予約必須)

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