特定の香りがそれに紐づく感情や記憶を呼び覚ますことがある。リゾートホテルのロビーでふと鼻をくすぐるアロマが、その時の満たされた気持ちや開放感と結びついて、一瞬にしてその時間へ私たちを連れて行ってくれるように。そんな癒やしの香りをどこでも楽しめるように、“ホテルの香り”をオリジナルアイテムとして販売しているラグジュアリーホテルがある。
世界各国でオリジナルの香りを用意しているのが「ザ・リッツ・カールトン」だ。「ザ・リッツ・カールトン沖縄」が用意しているのは、館内の香りとして採用されている「オーシャン」。
高台に位置するホテルを香りで表現するべく、爽やかな海風や緑豊かな自然、リラックス感をコンセプトに構成。トップノートにシトラスとオゾン、ミドルノートに沖縄の海を連想させるマリンやスズラン、そして、落ち着きのあるアンバーやムスクをベースとした香りをリードディフューザーとして仕上げた。
ゲストが自宅に帰った後でも「リゾートで過ごした寛ぎのひと時や、さわやかな風を思い出せる」と好評だという。しかも、こちらのディフューザーは宿泊しなくても、ホテル棟3階にあるロビーフロアーで購入できるのもうれしい。
宜野座村に位置する「ザ・ひらまつ ホテルズ&リゾーツ 宜野座」では、2023年の夏に宜野座村の自然環境の美しさや静けさ、安らぎといったイメージを香りに落とし込んだオリジナルアロマを開発。その約1年後、ゲストからの「自宅に持ち帰りたい」というリクエストを受けて、24年7月からオリジナルの100%天然香料からなるオリジナルオイル“碧東風 Ao-no-Kushikaji”を開発した。
ブレンドを担当したのは、ホテルと同じ村内にある「香りと場研究所」代表の薗田優子氏。県産シークワーサー、ライム、オレンジ、一部宜野座村産のゼラニウムをはじめ、ラベンダーやペパーミント、フェンネルなどハーブを加えて、リフレッシュ感のあるアロマに仕立てた。ゲストはロビーでチェックインする際、この香りを感じて、その心地よさに魅了されるゲストが多いという。こちらのエッセンシャルオイルは館内のレセプションラウンジにて発売中だ。
「ハレクラニ沖縄」はホテルのアメニティーとして開発したバスソルトを“バスソルトセット”として発売中。柑橘特有のフレッシュさがありながら、ほのかにフルーティさも感じるシークワーサーや、スパイシーで甘い月桃の香りを中心にアロマを構成。パッケージには沖縄の伝統工芸である紅型を採用していることが特徴だ。
沖縄らしさとともにハレクラニ沖縄を感じることができると、ホテルに宿泊したゲストの多くが購入しているという。ホテル内ブティックのほか、公式サイトのオンラインショップからも購入することが可能だ。
旅先の記憶を香りに閉じ込めたラグジュアリーホテルのアロマ。自宅でその記憶をたどるもよし、日常のなかにホテルの“特別な空気感”を宿らせてみるもよし。上質な香りでアロマ空間を演出することで、自宅にやわらかな彩りを添えてみよう。