スターバックス コーヒー ジャパンは、3月24日よりバイオマスプラスチック製ストローを全国約2000店舗で導入する。これまで使用していた紙製ストローと比較し、原料調達から廃棄に至るライフサイクル全体で二酸化炭素排出量を低減しながら、より快適な飲用体験を提供できることから採用に至った。また、店舗からの廃棄物量についても、重量ベースで約200トンと半減する見込み。
まずは、紙ストローの在庫を使い切った店舗から、通年で提供するフラペチーノなどのアイスビバレッジ用のレギュラーストローの切り替えを行う。続いて、4月上旬を目処に、季節限定のフラペチーノ商品などに使用する太い口径のストローも順次切り替えていく予定だ。
同社は、石油由来のプラスチック製ストローの全廃を進め、2020年に紙製ストローを導入した。しかし、利用客からは「時間が経つとふやける」「紙の舌触りが気になる」といった声も寄せられていた。今回の新ストローは、今年1月から沖縄県内の全32店舗で先行導入し、「非常にポジティブなフィードバックをいただいている」と同社。
今回採用したのは、カネカが開発したバイオマス素材「グリーンプラネット」。植物油を主原料とし、海水中や土壌中に存在する微生物によって生分解される特性を持つ。同社の検証によれば、家庭用生ごみ処理機にこのストローとコーヒーかす、生ごみなどを投入したところ、7週間で分解が完了したという。同社は今後「回収工程にかかる環境負荷を踏まえた上で、適切な回収スキームについて検討を進めたい」という。