PROFILE: チャ・へヨン(Cha Haeyoung)ノンフィクション創業者兼クリエイティブ・ディレクター

韓国発「ノンフィクション(NONFICTION)」の旗艦店が3月15日、東京・代官山にオープンした。同ブランドは2019年に韓国で創業。優しくジェンダーレスな香りや独自の世界観で韓国の若者の間で話題になり、22年に日本上陸した。日本でも、セレクトショップ中心に販路を拡大。上陸当時は代理店が輸入販売を手掛けていたが、23年日本法人を設立した。日本以外にも、海外進出を果たし、21年に約37億円だった年商が24年には55億円になった。
ブランドの世界観を大切にする「ノンフィクション」。日本での直営店出店は、創業者兼クリエイティブ・ディレクターであるチャ・へヨン(Cha Haeyoung)の長年の夢だったという。代官山旗艦店のテーマは“リチュアル(儀式)”。自然光が入るゆったりとした空間で、フレグランスやボディーケア、ホームフレグランスを試すことができるようになっている。2階には世界初となるカフェを併設。オリジナルメニューや独自でキュレーションしたライブラリー、BGMなどにこだわった。
来日したへヨン創業者に、日本初旗艦店およびビジネスについて聞いた。
旗艦店とカフェで日常の美学を共有
WWD:このタイミングと代官山を旗艦店の場所に選んだ理由は?
チェ・へヨン「ノンフィクション」創業者兼クリエイティブ・ディレクター(以下、へヨン):百貨店やセレクトショップなどでは商品は見せられても、ブランドの世界観を見せるのは難しい。だから、22年伊勢丹新宿本店でポップアップショップ開催後、すぐに出店するつもりだった。だが、日本で韓国企業が出店するのは簡単ではない。長年ビジネスしてきたわけではなく、信用もない中での物件探しは大変だった。建築基準も韓国と日本では違うため、予測がつかない部分も多く出店まで時間がかかった。プライベートで20年前から頻繁に来日しているが、代官山が一番好きな街。心が落ち着く休息の時間を与えてくれる街で、「ノンフィクション」のストーリーと一番合う場所。だから、最初の旗艦店は代官山にと思っていた。歩いていてこの物件を見た瞬間に「ここに出店したい」と思った。当時は、テナントの募集も出ておらず、不動産屋を回って家主を見つけた。そして出店に至ったというわけ。
定期購読についてはこちらからご確認ください。
購⼊済みの⽅、有料会員(定期購読者)の⽅は、ログインしてください。