今、パリで高い支持を集める2つのブランドがある。それは、ウエアやアクセサリーからインテリアまでを提案する「セザンヌ(SEZANE)」と、レザーバッグを中心とした「ポレーヌ(POLENE)」だ。どちらも街で見かけない日はないほど広く浸透しており、その人気は世界的に拡大している。両者に共通するのは、ラグジュアリーブランドと比べて手の届きやすい価格帯でありながら、商品のデザインや品質にも世界観の表現にも徹底的にこだわる姿勢。それぞれの創設者に成功の秘訣や信念から今後の展望までを聞いた。(この記事は「WWDJAPAN」2025年3月31日号からの抜粋です)
「ポレーヌ」について
「ポレーヌ」は2016年、アントワーヌ・モテ共同創設者ら3兄妹が約20㎡の小さな店と自社ECからスタートした。スペイン・ウブリケで職人が生産するレザーバッグや革小物に加え、23年にはアップサイクルをテーマにアーティストとのコラボによるインテリアを提案する「レ・マン(LES MAINS)」と、自然から着想を得たフォルムが特徴のジュエリーコレクションも始動。同年9月にはアジア初の店舗を東京・表参道に開き、現在はパリ市内3店を含め世界に7つの店舗を構える。
“成否を分けるのは創造性、質、情報の組み合わせ”
WWD:単刀直入に今の成功をどう捉えている?
アントワーヌ・モテ「ポレーヌ」共同創設者(以下、モテ):クライアント(=消費者)が、私たちのことをとてもよく理解してくれている。成功の秘訣は、毎日ベストを尽くすこと。革製品の成功には、デザインに見られるクリエイティビティーと、素材や職人技術に代表されるクオリティーの双方が欠かせず、加えてナレッジ(=情報)も重要だ。例えばラグジュアリーブランドは、高いクリエイティビティーとクオリティーの結晶である商品を、ナレッジとも言えるデザイナーの思いを込めてファッションショーで見せるから共感を得ていると思う。その3つの組み合わせが成否を分けるのが、私たちの業界の面白いところだ。一方、アフォーダブル・ラグジュアリーなブランドには、クリエイティビティーやクラフツマンシップが欠けがち。10年以上前のアフォーダブル・ラグジュアリーブームの頃は、それでも良かったのかもしれない。ただ、それ以来、消費者はさまざまなことを体験して知識を蓄えてきた。アフォーダブル・ラグジュアリーへの期待値は、当時に比べてずっと上がっている。
WWD:そんな中、「ポレーヌ」はクリエイティビティーやクオリティーをどう担保している?
定期購読についてはこちらからご確認ください。
購⼊済みの⽅、有料会員(定期購読者)の⽅は、ログインしてください。