阪急うめだ本店は1月2日、初売りをスタートした。開店前には約8000人の行列ができ、予定より30分繰り上げ、9時に開店した。今年はうめだ本店とメ ンズ大阪と合わせ、全館で5万個以上の福袋を用意。同時に500以上のブランドでクリアランスセールを開催している。同店では一昨年から、婦人服の 一部ブランド福袋の販売に引き換え制を導入。整理券を、オープン前の8時30分までは入り口付近で、オープン後は9階の祝祭広場で配布した。「スナイデ ル(SNIDEL)」「DKNY」「フレイ アイディー(FRAY I.D)」など人気の高い75ブランドの福袋約2800個は9階の祝祭広場に集め、販売した。ただ、引き換え制を導入していないブランドは、福袋の確保が 熾烈を極めた。府内の八尾市在住の30代の姉妹は「始発に乗って朝5時半頃に到着したので、前列の方に並ぶことができた。5万円する『スタージュエリー (STAR JEWELRY)』の福袋は(引き換え制ではないので)、真っ先に手に入れたい。その後『サマンサバサ(SAMANTHA THAVASA)』の売り場に移動する予定」といい、オープンと同時にお目当てのショップへ一目散に向かった。
2015年は、改装前には販売していた"モノ"だけでなく"コト"を提供する福袋を復活。うめだ本店は神戸コレクションのランウェイを歩く権利を得られ る「1日限りのうめはんメイツになって"神戸コレクション"ランウェイ体験」(10万円)を、メンズ大阪は神戸メリケンパーク オリエンタルホテルのスイートルームを1室借りきり一流のテーラー職人にスーツなどを仕立ててもらえる「ジェントルマンズクローゼット」(200万円)を ラインアップ。同社広報は「モノを売るだけでなく、うめだ本店やメンズ大阪しかできない体験を提供することも重要。お客さまに『そんなことができたらいいな』と思ってもらえるサービスを提案できたら」と話す。加えて、近年は中国などからの来客が増加している傾向から、2月19日の春節に合わせ、2月中旬以 降に中国人客向けの福袋を初めて販売する予定。自主編集のほかブランドごとでも、中国人に人気の高いアイテムを集約した福袋を用意し、インバウンド需要を 取り込む構えだ。
初日、クリアランスセールで特に賑わいを見せたのは、テコ入れを進めるテーマフロア「うめはんジェンヌ」と「うめはんシスターズ」。特に4階うめはん ジェンヌの「ジェラート ピケ(GELATO PI QUE)」には、商品陳列が追いつかないほどの客でごった返し、ショップ専用の会計カウンターには長蛇の列ができていた。大阪市内在住の20代の女性2人 組は「予算は5万円くらい。『ジェラート ピケ』はもちろん、『スナイデル』『ココ ディール(COCO DEAL)』『マーキュリーデュオ(MERCURYDUO)』は必ず行って、良いアイテムをゲットしたい」と意気込んでいた。